研究課題/領域番号 |
14572146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
伊達 孝保 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50019676)
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研究分担者 |
松井 理 金沢医科大学, 医学部, 助手 (60288272)
岩淵 邦芳 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10232696)
濱田 富美男 金沢医科大学, 医学部, 助手 (80240779)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | PKU-beta / TLK1 / 53BP1 / X線照射 / DNA二重鎖切断 / DNA修復 / siRNA / 染色体分配 / 中心体 / TLK-2 / クロマチン / PKU / IRIF / RNAi / PKU結合タンパク質 |
研究概要 |
1)HeLaまたはMCF7細胞にX線を照射し、抗PKU-βポリクローナル抗体を用いて染色すると照射後6時間あたりから核にIRIFが見られた。MCF7細胞からの細胞抽出液を用いて免疫沈降を行ったところ、3本のバンドが認められ、そのうちの移動度の大きい二つのバンドは、promoterとsplicing variantの解析からPKUのisoformであると推定された。 2)PKU遺伝子をMCF7細胞に導入し、過剰発現させると核質に存在する。複数のポリクローナル抗体とモノクローナル抗体により、内在性のPKU-βは間期には細胞質と核に、M期には染色体の周辺に存在した。 3)MCF7細胞にsiRNA、あるいはsiRNAを産生するpSilencerを導入3日後、PKU-βの発現は20%程度に減少した。しかし、X線照射するとIRIFを認め、残存したPKUがIRIFを形成したのか最終評価を行うことはできなかった。 4)siRNAあるいはpSilencer導入細胞はコントロールのRNAに比べX線、UV、DNA塩基の架橋剤であるマイトマイシンCに対し感受性を示した。HepG2細胞でも同様の現象が見られた。 5)PKU-βのsiRNAあるいはpSilencer導入MCF7細胞は染色体の異数体・多倍体化を示した。コルヒチンの処理をおこない染色体数の解析を行ったところ、通常1細胞あたり62本の染色体数が3日後には90%の細胞が62〜120本の染色体数を示した。 6)PKU-βノックダウンMCF細胞を染色体(DNA)とともに微小管(抗αチュブリン抗体で検出)、中心体(抗γチュブリン抗体で染色)を免疫染色して顕微鏡で観察すると、複製した中心体が移動せず、ポジショニングできずに、染色体の片側のみに存在していた。これらの結果から、PKU-βはG2期からM期への推進と正常な染色体分配に関与していると考えられる。
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