研究課題/領域番号 |
14572173
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | 国立成育医療センター(研究所) |
研究代表者 |
田上 昭人 国立成育医療センター研究所, 薬剤治療研究部, 部長 (60301800)
|
研究分担者 |
辻本 豪三 京都大学, 大学院・薬学研究科・ゲノム創薬科学分野, 教授 (80172013)
平澤 明 国立成育医療センター研究所, 実験薬理研究室, 室長 (70242633)
輿水 崇鏡 国立成育医療センター研究所, 共同研究員
押川 小百合 国立成育医療センター研究所, 共同研究員
北川 葉子 国立成育医療センター研究所, 共同研究員
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 疾患モデル動物 / 薬物効果 / 受容体 / DNAチップ / マイクロアレイ |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き、作製したラット腎臓標準化cDNAマイクロアレイチップを用い、スフィンゴシン1リン酸、抗糸球体基底膜抗血清投与による、ヒト糸球体腎炎によく類似したラット糸球体腎炎モデルの腎臓組織における発現変動遺伝子を解析した.さらに、アドレナリン受容体変異動物、バソプレッシン受容体変異動物についても心不全モデルを作成し、組織における発現変動遺伝子を解析した。糸球体腎炎モデル解析の結果、チップ上のすべてのスポットから、Cy5およびCy3にそれぞれ由来する蛍光シグナルが検出された。チップ上のすべてのスポットについてCy5とCy3の蛍光シグナル強度をプロット解析した結果、多くのスポットについてはシグナル強度比は1にほぼ等しかったが,47個のスポットについてはシグナル強度比が2.0以上となり,遺伝子の発現上昇が認められた。特にosteopontin遺伝子では、正常群に対する糸球体腎炎誘発群の発現量比は11.1〜14.1に達し、発現の顕著な上昇が認められた。また、cDNAマイクロアレイチップによる遺伝子発現変動の解析結果は、RT-PCR法により検証した。その結果、検証対象とした何れの遺伝子においても、RT-PCR法により発現上昇が確認された。心不全モデルでは、シグナル強度比が2.0以上の発現上昇が認められた遺伝子の数は35個であった。これらの遺伝子については、今後RT-PCR法により発現上昇の確認をしていく予定である。 以上の結果より、心不全や腎疾患の病態形成、病状の悪化や治療のターゲットに関連する可能性の極めて高い遺伝子群を見出すことができた。今後さらに、得られた結果と薬理データとの相関から、心不全、腎疾患の根治療法につながる創薬ターゲットを絞り込むことができると期待される。
|