研究課題/領域番号 |
14572187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
五味 邦英 昭和大学, 医学部, 教授 (60053980)
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研究分担者 |
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 助教授 (70181287)
高木 康 昭和大学, 医学部, 教授 (30138490)
陳 戈林 昭和大学, 医学部, 助手 (60266111)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ESBL / genome type / metallo-β-lactamase / IMP / Klebsiella / Pseudomonas aeruginosa / Escherichia coli / Enterobacter claocae / ESBLs / メタロβラクタマーゼ / 薬剤耐性緑膿菌 / VIM / パルスフィールド電気泳動 / E.coli / Klebsiella pneumoniae / klebsiella oxytoca / Serratia marcescens / Enterobacter cloacae / Klebsiella oxytoca |
研究概要 |
Extended Spectrum beta lactamase (ESBL)およびmetallo-β-lactamaseによる第3世代セフェム系抗菌薬に耐性のグラム陰性桿菌の分子疫学解析を行った。拡大経路を追跡する目的で、pulsed field gel electrophoresisを使用したgenome型解析、耐性遺伝子解析にはPCRと塩基配列決定を行った。2001年2〜7月にはESBL産生Escherichia coliは5株、Klebsiella pneumoniae3株、Klebsiella axytoca2株が検出された。これら分離株に、同一のgenome型を示すものもあり、同一起源であることが示唆された。TEM geneが数株に確認されたが、その中に典型的なESBL変異は見つからなかった。metallo-β-lactamase産生Serratia marcescensは、1997-2000年における検出数は8-10株であったが、2001年には42株が分離された。2001年に特定の部署から検出されたSerratia marcscensは同一genome型を示したため、アウトブレイクと判断した。metallo-β-lactamaseの一つであるIMP geneは1996年から、Serratia marcescensの約3%から検出され、その比率は変化していなかった。2003年には、第三世代β-ラクタム高度耐性のEnterobacter cloacaeが検出された。genome型解析の結果、院内でのアウトブレイクと判断した。耐性責任遺伝子はIMPであった。2004年度は、薬剤耐性Pseudomonas aeruginosaの分離状況およびその耐性化機構の解析を行った。2003年10月〜2004年10月で全Pseudomonas aeruginosaに占める多剤耐性Pseudomonas aeruginosaは、1000株中18株(1.8%)であった。期間中に検出された18株と、2005年1月から4月に検出された6株の計24株でのgenome型および耐性遺伝子解析を行った。24株中12株が同一ゲノム型であった。metallo-β-lactamase産生をメルカプトプロピオン酸抑制試験で判定したところ20株で陽性となり、これらは全株IMP型であった。その塩基配列決定を行ったところ、同一genome型を示した12株中1株がIMP-1で、残りの11株がIMP-10であり、同一genome型の株に異なる2種のIMPが検出された。このことから、同一genome株のPseudomonas aeruginosaが長期にわたり院内に定着し、それらが独立して耐性遺伝子を獲得していると判断された。本研究の結果、多剤耐性化の原因となるmetallo-β-lactamaseが顕著に増加している状況が明らかとなった。
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