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細胞傷害分子グラニュライシン発現を指標とした臨床病態評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14572196
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 病態検査学
研究機関(財)ルイ・パストゥール医学研究センター

研究代表者

岸 惇子  ルイ, パストゥール医学研究センター・基礎研究部, 室長 (80260165)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードグラニュライシン / NK細胞 / CD8T細胞 / 細胞傷害性顆粒 / 病態 / granulysin / perforin / 細胞障害性顆粒 / 癌 / 免疫機能
研究概要

MK細胞やCTLの標的細胞破壊として顆粒放出経路が知られており、標的細胞を認識し接触すると顆粒内に含まれる細胞傷害性分子が標的細胞を破壊する。細胞傷害性分子の一つであるグラニュライシンは15kDa前駆体として合成された後9kDa活性型となり細胞傷害性顆粒内で貯蔵され、細胞傷害の場で標的細胞に対して放出される。申請者らはグラニュライシンの細胞内発現をフローサイトメーターで定量的に測定する系を確立し細胞内グラニュライシンの発現を検討した結果、NK細胞内のグラニュライシン発現は健常人に比べ癌患者で有意に低下しており、この低下はガンの進行、免疫状態の低下と相関していた。一方で、グラニュライシンは末梢血上清中にも分泌されていることが明らかにされた。そこで申請者はヒトの末梢血のグラニュライシン分泌量をELISAにて測定する系を確立し検討した結果、PBMC分離後3時間から検出可能になり22時間でほぼピークに達した。また、グラニュライシンは恒常的に合成され、その主たる産生細胞はNK細胞であり、標的細胞K562と共培養するとさらに増加することがわかった。そして健常人ではPBMC中のNK細胞数と正の相関を認めた。一方、癌患者ではその分泌量が健常人に比べて有意に低下しており、NK活性などの免疫状態低下した症例では低い傾向を認めた。しかし患者の中にはグラニュライシン分泌量が異常高値を示す症例も見られており、その際の主たる産生細胞はCD8+T細胞であることが明らかになった。
これらのことから、PBMC上清から分泌されるグラニュライシンは、刺激なしで測定可能であるので、宿主のphysiologicalな免疫状態を簡便にしかも的確に把握する有用な評価法となることが明らかになった。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kishi A, Takamori Y, Ogawa K, Takano S, Tomita S, Tanigawa M, Niman M, Kishida T, Fujita S: "Differential expression of granulysin and perforin by NK cells in cancer patients and correlation of impaired granulysin expression with progression of cancer"Cancer Immunology Immunotherapy. 50. 604-614 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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