研究課題/領域番号 |
14572213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
石原 多佳子 岐阜大学, 医学部, 助教授 (00331596)
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研究分担者 |
折居 忠夫 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (20045339)
野口 典子 中京大学, 社会学部, 教授 (10142647)
水野 かがみ 中部学院大学, 人間福祉学部, 助教授 (00319146)
田久 浩志 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (00188129)
壬生 尚美 中部学院大学短期大学部, 助教授 (40312186)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 後期高齢者 / 閉じこもり / サロン / 外出頻度 / 山間地域 / 個別健康学習 / 閉じこもり予防 / 社会参加 / 山間部高齢者 |
研究概要 |
山間地域高齢者の閉じこもりの状況を明らかにするため、(一次調査)外出頻度に関する調査を行った。その結果、非外出群(1週間に1回以下の敷地外に外出しない)は全体の11.9%で、女性が約70%を占めた。80歳以上では32.7%が非外出群であった。家族構成、交通量の多さや坂の有無による差はなかった。非外出群は日常的に介護は必要ではないが、家から遠くへの外出には介助が必要、身近な人との交流はあり、生活の満足感もあるが、広く社会との関わりや、主体的な生活という点で非外出群の方が低いことが明らかになった。次に非外出群の生活実態を明らかにするために面接調査(二次調査)を実施した。その結果、身辺自立はしているが外出しにくい前期高齢者にはなじめない虚弱な高齢者像が明らかになり、年齢や障害を考慮し、移動手段を確保したサービスが必要であることが示唆された。それを受け運営(送迎も含む)を住民主体とした後期高齢者対象のサロンを開催し、1年後再調査(三次調査)を実施し生活変化を把握した。80歳以上では、重篤な既往歴があったり、ADL要介助であった人は、身体状態が悪化していた。仕事、役割のある人は、外出頻度は少なくても意欲的な生活をしていた。主体的に暮らしている人は、家族(同別居を問わず)が定期的に外出機会を作る等の支援があった。外出希望のある人は、送迎手段の確保やサロンの内容、健康状態によって外出継続の可否が左右された。非外出群の運動量(歩数)は同年代の約30%であり、これらの人の健康支援のあり方が課題である。後期高齢夫婦世帯では他者との接触が少ないが夫婦間でコミュニケーションが多く行動を共している傾向があった。またサロンの世話役(ボランティア高齢者)の面接調査を実施した結果、運営に対する責任と不安でストレスが多いが、参加者から生きがいや楽しみをもらっていることに気づく過程が、ボランティア自身の地域との連帯感や思いやりを生み出していく過程でもあった。男性の参加が少ないことに関して、農作業ができること=健康というという価値観がベースにあること、個々に役割がないと参加しにくいこと、金・飲食等の付加価値がつくことが動機づけになること、世話役のアドバイザーが必要であること、他地域との情報交換や活動発表できる場を作ることにより活性化、PRにつなげ地域に根付いた活動の工夫が必要である。次にサロン参加者の質問紙調査の結果参加の動機づけは、誘われる等、後押ししてくれる人の存在が大きいこと、主な継続要因は、楽しさ、健康によいという認識であること、参加前後でCGCモラール得点の変化に有意差はなかった。また参加によって外出する機会の増加には繋がらなかったが、他の集まりの参加意欲に繋がった。
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