研究課題/領域番号 |
14572252
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
工藤 禎子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (00214974)
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研究分担者 |
三国 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (50265097)
桑原 ゆみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (80295914)
森田 智子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (50331202)
保田 玲子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (00382507)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 高齢者 / 転居 / 適応 / 介護保険 / 介護予防 / 民生児童委員 |
研究概要 |
本研究の目的は、高齢者の転居後の生活適応を促すための看護職による支援の開発と効果を明らかにすることである。主な研究成果は、以下の通りである。 平成15年度は、都市近郊地域における民生委員へのグループインタビューを行い、民生委員は転居した高齢者をどのようにとらえているかということと、支援の工夫を明らかにすることを試みた。その結果、民生委員は、転入高齢者の「強さ」「構え」「孤独」をとらえ、地域になじんで欲しいと「期待」していることが明らかとなった。 平成16年度には、人口約20万人の都市部において、転入高齢者の適応の状況とその関連要因を明らかにすることを目的とした。転入者全731人に質問紙を郵送し、回収した310通中299通を分析対象とした。分析は、適応群と非適応群に分けて、生活変化、健康状態、ソーシャルサポート等の関連をx2検定、t検定、多重ロジスティック回帰分析を行った。その結果、適応群は76.9%、非適応群は23.1%であり、適応群は、非適応群に比べて、転居前から転居先を知っていた者、同居家族以外のソーシャルサポートがある者、転居を自発的に決めた者、経済的負担感が少ない者、高齢者向けマンションへ転居した者の割合が有意に多かった。 平成17年度は、都市近郊地域において、介護保険の居宅サービス利用者の居住年数別の生活と健康の特性を明らかにすることを目的とした。居宅サービス利用者全333人を対象として、担当ケアマネージャーが訪問面接調査を行い、238人のデータが得られた。このうち、転入5年以内の者は31人(13.0%)であった。転入5年以内と6年以上に分けて、基本属性(性別、年齢、介護保険の認定状況)、健康と生活(既往、受診、生活機能、外出、会話、健康度自己評価、生活満足感)、サービス利用(種類、量、意向)について比較した結果、基本属性と健康と生活に関する変数には全く差がみられなかった。通所介護のみ、転入5年以内の者が有意に多く利用していた。 上記から、高齢者の転居後の生活適応を促すためには、転居前の気持ちの準備や下見、転居後の公的・私的なサポートが重要であることが示唆され、看護職及び民生委員や近隣住民の連携による支援が有効であると考えられた。
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