研究課題/領域番号 |
14572264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
齋藤 美紀子 弘前大学, 医学部, 助手 (40312508)
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研究分担者 |
一戸 とも子 弘前大学, 医学部, 教授 (10110412)
小倉 能理子 弘前大学, 医学部, 助手 (20281941)
高梨 一彦 和洋女子大学, 人文学部, 教授 (80197110)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 幼児 / 遊びプログラム / 小児看護 / 治療・処置 / ストレス / 入院 / 遊び / プログラム / 子ども / プリパレーション / 病院環境 / 医療処置 / 検査 / 入院生活 / 看護介入 |
研究概要 |
本研究は、遊びの持つ治療的な力に着目し、治療・処置に代表されるストレスフルな子どもの入院生活を支援するために遊びを活用する介入モデルの構築を目指すものである。研究の内容は、入院中の子どもの遊びに関する文献検討、全国の小児科病棟をもつ400床以上の病院に対する調査、入院児の遊びの参加観察に基づいた遊びプログラムの実施であった。その結果、以下の結果が得られた。 1.処置室の環境として、73.9%が処置室に子ども向けの飾り付けをし、64.5%が気を紛らわせたるためのおもちゃを用意していた。また、半数以上のスタッフが、処置中に愛着のあるおもちゃを持たせたり、自分の服装に工夫を行っていた。しかし、治療・処置について子どもの理解を促したり、不安・恐怖を軽減するために遊びを活用することはほとんど実施されていなかった。「プリパレーション」という言葉は、「治療・処置を受ける子どもに対して、人形や絵本などを用いてわかりやすく説明すること」「子どもに対するインフォームド・コンセント」と認知されており、子どもへの説明の手段と考えられていた。 2.入院している幼児の遊びでは、診察や血圧測定、検温、採血、坐薬挿入などが模倣遊びのテーマとしてしばしば見られた。また、嫌な処置を受けた後には、ぬいぐるみでの再現やねんど遊びが多く見られ、遊びを通してネガティブな感情を吐き出していることが示唆された。このことから、ストレスに焦点をあてた遊びを中心とした個別的な介入プログラムを実施し、効果を質的に検討した。治療・処置に関連する苦痛や、見慣れない環境への恐怖から病院環境への不適応状態が見られた幼児では、児の個別性に合わせた遊びのプログラムを実施することにより、感情表出が促され、結果的に適応が促進されていた。入院児のケアにおいて、遊びを計画的に援助していくことが有用であることが示唆された。
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