研究課題/領域番号 |
14572310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 東海大学 (2003-2004) 川崎市立看護短期大学 (2002) |
研究代表者 |
佐藤 正美 東海大学, 健康科学部, 助教授 (60279833)
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研究分担者 |
数間 恵子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114258)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 低位前方切除術 / 排便障害 / 術後障害 / 看護援助 / soling / 直腸癌 / 排便機能 / QOL / 看護 / soiling / 排便傷害 / 術後傷害 / 肛門括約筋温存術 |
研究概要 |
前方切除術後の排便障害は、身体機能の側面からだけでは説明のつかない要因がある。また、排便障害を軽減する看護支援の根拠となる研究成果は不足している。 直腸癌で前方切除術を受けた38例(36例が低位、2例が高位)(男女各19例)に対して、のべ108回の面接を実施し、16例より排便日誌を収集した。ほとんどのケースが排便の変化に直面し困惑していた。少量ずつの頻回な排便が特徴で、1日18〜20回トイレ通いも多かった。時間が経過し排便回数が減少するものの、日により異なった。温水洗浄便座を用いて肛門を刺激し、効果的に排便を促していた。便意を感じると漏らしてしまう心配と、腸閉塞(イレウス)への恐怖から、頻回なトイレ通いをしていた。さらに、せっかくトイレに入ったから、とトイレに座り力み続けているケースもあった。他の事に集中していると、排便はない傾向にあった。また、SF-36(のべ32例)とPOMS(のべ21例)より、排便障害は術後の日常役割機能(身体)がうまく果たせず抑うつを引き起こす傾向が認められた。退院後初回外来受診時、さらに3ヶ月後程度まで、大きく変化した排便とも付き合いに苦慮し、困惑した生活を送っていた。その変化した排便は、術後長期にわたって継続することから、退院後早期に実施することが望ましいと考える。 分析の結果、看護支援プログラムの内容は(1)負担のない排便促進方法の指導、(2)術後変化した排便機能の説明、(3)便性の調整、(4)排便に影響する食品等の指導、(5)排便にとらわれない(排便とうまく付き合う)生活の指導、(6)soilingの軽減を目的とした骨盤底筋運動(肛門括約筋収縮運動)実施への援助、の6点が見出された。 現在「看護支援プログラム」の効果を明らかにする研究に着手しており、バージョンアップした[排便障害評価尺度]を発表するとともに、看護支援の効果を公表する予定である。
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