研究概要 |
1.1時間の筋温上昇後の熱ショックタンパク質(Hsp)の変化を検討した結果、ヒラメ筋と足底筋・腓腹筋ではHsp60,Hsp72,Hsc73それぞれにおいて、特異的な変化がみられた(J Appl Physiol 2002:Muscle & Nerve 2003)。 2.ラット胎児の下肢骨格筋において、Hsp72がすでに発現し、その発現が遅筋線維(type I fiber)特異的であることを明らかにした。また、発育にともない、ヒラメ筋内のHsp72は遅筋型のミオシン重鎖(MHCI)の増加にともない漸増した(J Appl Physiol 2003)。 3.速筋化を引き起こすクレンブテロールを投与することにより、ラットヒラメ筋の単一筋線維内に、速筋型と遅筋型のミオシン重鎖が混在する筋線維が増大することを明らかにした(Acta Physiol Scand 2002)。 4.長期間(9週間)のラット後肢懸垂により、著しく萎縮したヒラメ筋において、HSP72発現量はコントロール群の40%まで低下した。その後の回復2,4週目ではそれぞれコントロール群の1.6倍、1.7倍に増加し、回復8週目にコントロール群と同じレベルにもどった(Jpn.J.Physiol.2003)。
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