研究課題/領域番号 |
14580068
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
平川 澄子 鶴見大学, 文学部, 教授 (40199047)
|
研究分担者 |
仲澤 眞 (仲澤 真) 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (10188930)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 女性スポーツ / ジェンダー / メディアイメージ / 女子サッカー / 女子ワールドカップ / スポーツCF |
研究概要 |
女性スポーツに少なからぬ影響を及ぼしているメディアとジェンダーの関係を中心に研究をすすめた。メディアで醸成される身体や運動・スポーツに関わる言説は、筋肉に象徴される逞しい男性の身体と、無駄な脂肪の少ないしなやかな女性の身体という、性によって異なる理想の身体像をつくりだした。その背景には、スポーツの産業化の進展によるフィットネスクラブの急増、テレビメディアを介してのスポーツの氾濫があった。「フィットネス」は、より積極的に理想の身体を獲得するための営みとなり、改造可能な身体観がもたらされた。1980年以降のBMIの推移をみると若い女性のスリム化傾向は著しく、男性は体格向上ないしは肥満化傾向にある。身体のジェンダー化は着実に浸透している。 身体を重要な要素とするスポーツはジェンダー化された身体像の影響を大きく受けている。スポーツを題材としたテレビコマーシャルの映像分析を行った結果、男性が主人公となるCFが64.8%で女性の14.3%を大きく上回っていた。質的にも異なる描写がなされ、男性スポーツ選手はメディアを介してより偉大に描かれていくのに対して、女性スポーツ選手は矮小化されていくことが明らかになった。 女性スポーツ発展のためには、ジェンダーにとらわれない個性ある身体を見直すこと、メディアを批判的に読み解き、是正する声をあげることの重要性が示唆された。 また継続して考察を進めてきた女子サッカーリーグの運営と観戦者に関する日米比較研究からは、女性ファンの開拓、スター選手のメディア露出、女子サッカーのプレイ環境の整備などの課題が示唆された。
|