研究課題/領域番号 |
14580085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 奈良大学 (2003-2005) 京都大学 (2002) |
研究代表者 |
石原 潤 奈良大学, 文学部, 教授 (70080265)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 中国 / 江蘇省 / 河南省 / 四川省 / 市街地 / 郷鎮企業 / 小城鎮 / 中国「西部」 / 人口移動 / 中国「東部」 / 中国「中部」 / 地域差 / 鄭州市 / 都市戸籍 / 環境悪化 / 蘇南地方 |
研究概要 |
平成14年度は小城鎮の発達が最・も顕著な「東部」の江蘇省を、15年度は発達が中位の「中部」の河南省を、そして16年度は低位の「西部」の四川省を研究対象とし、17年度はそれら各地域間の比較と全中国における位置づけとを試みた。当該地域に関する地方誌類、国勢調査等の統計、地図類を購入、分析した。その上に立って、14年度には江蘇省南部の無傷市后宅鎮において、また15年度には河南省の登封市大金店鎮において、現地調査を実施した。これらにより、1鎮域及び鎮区(市街地部分)の人口の推移、2市街地の拡大過程、3新規市街地の構成、4市街地拡大の要因、5その政策的背景、6新たに生じている諸問題について、新たな知見を得た。 明らかになった点を要約すると、以下のとおりである。1、鎮域及び鎮区の人口増加は、一般に「東部」で最も顕著で、「中部」で中位であり、「西部」で低位である。2、市街地の拡大は既存の鎮区を核としつつも、幹線道路に沿って進む傾向があり、また開発区等の建設により飛び地状に進むこともある。3、新たな市街地の構成は、旧来の市街地(老街)の他、新たな商店街、各種行政機関、集体及び私営企業の工場、それらに勤務する従業員宿舎などから構成されている。4、市街地拡大の主要因は、「東部」では郷鎮企業の発展であるが、「中部」や「西部」では鎮政府が主導する`店舗式住宅の建設である。5、鎮での暫定居住証や戸籍の取得は容易となっており、都市戸籍のメリットもあまり意識されていない。6、郷鎮企業は集体営から私営への転換が進められており、企業と鎮政府・村民委員会との関係は間接化する傾向にある。7、鎮の集貿市場は食料品販売に特化する傾向にあり、その他の商品は急増した常設店舗により供給される。8、道路・通信施設などインフラの整備は進んでいるが、ゴミや汚水による環境悪化が顕著に進んでいる。
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