研究課題/領域番号 |
14580271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
小池 敏英 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60251568)
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研究分担者 |
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 学習障害児 / 算数障害 / ワーキングメモリ / NIRS / 生理心理学 / 支援プログラム / fMRI / 学習支援 / 学習障害 / f MRI / 実行機能 / 発達アセスメント / 前頭前野 / 高機能自閉症 |
研究概要 |
学習障害児の算数障害に関しては、その学習支援の必要が指摘されながら、有効な教育プログラム開発がなされてこなかった。これは、学習障害の機序に関する研究が少ないことによることが指摘できる。学習障害は、ワーキングメモリの機能不全が関与することが報告され、ワーキングメモリの発達評価の必要が指摘されている。ワーキングメモリの機能が不全な場合には、算数の文章問題の理解が困難になるとともに、九九などの機械的記憶に障害が生じることが予想される。また繰り上がりの計算などの一時的記憶にも困難が生じる。平成14年度には、小学校2・3年生の算数課題に関する障害の評価と支援プログラムを開発し、学習障害児を対象として実施した。その結果、学習障害児におけるワーキングメモリの障害を、時間経過に沿って評価する方法を開発することが必要であることを指摘した。 ヒトのワーキングメモリにかかわる脳機能研究は、PETやfMRIを用いて検討され、ワーキングメモリの評価が可能になってきた。近年、近赤外線分光法が開発され、子どもを対象とした脳機能計測が可能となった。NIRS法は、測定上の制約が少なく、優れた時間分解能を持ち、脳活動に伴う酸素代謝過程を測定できるという利点を持つ。そこで、平成15年度と平成16年度では、NIRS法を適用し、学習障害児の情報処理過程の特徴について、生理心理学的評価を行うこととした。 平成15年度には、課題遂行時のワーキングメモリ評価を健常成人を対象として、NIRS法によって検討した。平成16年度は、平成15年度の課題を引き続き検討するとともに、情報聴取と行動調整に関する評価に関して検討を行うこととした。具体的には、算数問題解決場面で不可欠であるワーキングメモリ、情報の聴覚的取得、行動調整の3つの側面について、学習障害児の前頭前野を対象として脳機能評価をNIRS法により実施し、学習支援を行う上での課題について、論じた。
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