研究概要 |
1.器械運動における学習指導が困難な技に関する情報を収集することで,以下の知見を得た。学校体育の実践現場において器械運動を専門としない教師が学習指導をおこなうためには,生徒が目標とする「運動像」や「教材づくりの方法論」に関する情報の提供が少なすぎることが明らかとなった。 2.器械運動における学習指導に関連する情報を文献から収集し,それを器械運動の「教材づくり」に生じている問題とすり合わせて検討することで,以下の知見を得た。 すでに解明されている技術を限られた授業時間内で「伝承する」ために必要な「練習課題の体系(教材の大きな体系)」は示されているものの,その大きな体系をもとにして生徒の実情に沿った教材を新たにつくり出す情報や,学習指導の段階を再構築するための情報の提供が少なすぎることが明らかとなった。 3.データベースコンテンツの開発と利用方法の検討をおこなった。 データベースコンテンツの制作は継続的にすすめているものの,当初の想定以上に膨大な時間がかかることが明らかとなった。さらにコンテンツの著作権や肖像権の問題,情報公開のレベル等を検討するなかで,データベースの公開を早急におこなうのではなく段階的におこなう必要があることが明らかとなった。データベースの制作に関わる研究成果は順次発表していく予定である。 4.本研究課題に関連する内容で,運動学の知識を活用した実践研究と事例研究報告をおこなった。
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