研究分担者 |
鈴木 盛久 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10033888)
山崎 博史 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70294494)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
北川 隆司 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70112167)
匹田 篤 広島大学, 地域連携センター, 助教授 (50335642)
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研究概要 |
まず,基礎研究として地学の学習におけるマルチメディア活用の意義と有効性について各種文献と研究代表者らのこれまでの研究成果をもとに幅広く理論的考察を行い,インターネット活用の有効性を論証した。ついで,大地に関し3次元的なイメージを持たせるためのマルチメディア教材として地形図・地質図の3次元描画とその双方向ムービー化の方法を開発し,その実践的検証も行った。次いで,高速化と大容量データをキーワードとして,特に,視聴覚教材の視点からWebムービーと双方向天体ライブ中継を軸として検討を進めた.Web教材ムービーは標準画質映像(VGA;640x480ドット,3fps)での送受信を前提に,研究分担者とともに天文,気象,および地質関連内容の各種ムービーを試作した.それらはストリーミングサーバ上に掲載し,現在公開中であるが通信状態によっては,スムースな視聴ができないとの現場からの声が聞かれる.このことは,使用機種も含めインターネットのハード的な問題であり,今後の予算措置等で改善されることを期待したい。また,大学-中・高校の理科室をインターネットで繋ぎ,大学の大型天体望遠鏡による太陽,月,金星のライブ映像を学校側(生徒)の要望に応じつつ中継できるシステムを開発した。そのシステムを活用した実践を通し,生徒はライブ映像への臨場感のみならず,大学とのリアルタイムのコミュニケーションに対し高い関心と意欲を示すなど,インターネット双方向通信の重要性が明確となった。さらに,ハイビジョンムービーに関する基礎的研究を行い,インターネットライブ送信が可能であること,さらに,月面の映像を試作し活用した実践研究により,実物に近い質感や詳細部分に至るまでのリアルな観察が可能であることが明らかとなり,地学教育において,今後,極めて有効な視聴覚メディアとなることが示唆された.
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