研究課題/領域番号 |
14580329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三牧 陽子 大阪大学, 留学生センター, 教授 (30239339)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 理工系研究室 / 研究留学生 / 理工系研究室文化 / コミュニケーション / 言語選択の様相 / スピーチレベル / フォリナートーク / 理工系研究留学生 / 研究室内のコミュニケーション / 使用言語 / 研究室文化 / 基本的スピーチレベル / 大学コミュニティ / コードスイッチング / ディスコースのポライトネス / 待遇レベル管理 |
研究概要 |
1 目的および方法 本研究の目的は、留学生も含めた日本の理工系研究室における言語使用の実態を、環境的要因も含めた文脈の中でその特徴と時間軸に沿った変化の様相から総合的に明らかにすること、および、環境である当該の「研究室文化」に関して具体的に記述することである。昨年度までに引き続き、2研究室をフィールドに、留学生5名、日本人学生3名、教員4名計12名に対して、定期的なインタビューおよび会話データ収集を行い、主に言語面と「研究室文化」の観点から分析した。 2 言語面からの分析 日本語学習歴、研究室参入までは同様の経過をたどった3名の非漢字圏出身の留学生のうち、日常的なコミュニケーション、研究活動のすべてにおいて日本語を使用言語とした留学生と、研究室参入後日本語を使用する頻度が少なくなり英語中心となった留学生の主な相違点は、研究室における留学生の占める割合、教授の方針、研究室内を中心としたネットワーク形成の成否であることを実証的に明らかにした。日本人学生の英語使用に関する抵抗感は、一方の研究室では来日当初に留学生にとっての日本語習得の強い動機となったが、他方では、研究室に留学生の割合が増加するに伴い、抵抗感が薄れ英語を日常的に使用し、意識面でも変化したことが観察された。また、英語コース等の制度的な言語環境とは別に、個別コミュニケーションにおいては対象留学生の日本語能力に応じて、日本語あるいは英語が様々な割合で使用され、その割合は会話参与者の言語能力が大きな選択要因となるものの、場面毎、あるいは意図的に選択されている場合も観察された。 3 「理工系研究室文化」に関する分析 行動の望ましさとしての明示的・非明示的な規範意識を構成員の自発的語りから抽出し整理した。また、理工系研究室間において、役割分担(M1が行事の幹事役等)や研究指導体制(教授、助教授等が専門ごとに率いる、同一テーマで研究する上級生が下級生を指導する)等の共通する部分と、教授の指導方針のような固有な部分とについて具体的に記述した。
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