研究課題/領域番号 |
14580346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岸田 邦治 岐阜大学, 工学部, 教授 (90115402)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脳磁図 / 統計的逆問題 / フィードバックシステム論的手法 / 独立成分解析 / 大脳機能連関 / 動特性 / 炉雑音 / ブラインド同定 / 誘発磁場 / イノベーションモデル / 体性感覚野 / 正中神経繰り返し刺激 / 聴覚野 / 連関 / ゆらぎ解析 / フィードバックシステム / 体性感覚 |
研究概要 |
本研究は時系列データからフィードバック構造を活用して動的情報を引さ出す統計的逆問題と、それを複雑系(大脳の機能解明とかプラントの診断)に応用する研究である。 20世紀までの脳科学で大脳に機能局在があることが分かっているが、言語活動等の高次脳機能は複数の脳領域の活動であるため、今世紀では大脳の機能関連に興味がもたれている。さらに、この機能関連は時間的変化を有しているので、そのダイナミックスの理解が待たれている。ところが、大脳は並列分散処理しているために、活動部位間の関連性は多要因の積み重ね結果であり、その電気活動から生じた脳磁図データを読み解くことは当初困難と思われた。 しかし、脳磁図データから自発磁場データを分離して誘発磁場なる特定の時間構造を持つ脳活動データを抽出するために独立成分解析なる手法を前処理として用いると、外部からの独立な課題刺激に関連する要因毎に時系列データを分離することが可能になった。つまり、統計的逆問題の観点から周期的刺激に関連する大脳活動部位間の動特性がその誘発磁場からブラインド同定として読み解けた。具体的には、聴覚(または正中神経)の繰り返し刺激の誘発磁場データを調べることにより、パルス音なる(または電気的)刺激が対側脳にある聴覚野(または体性感覚野)にまず届き、その後、同側の聴覚野(または体性感覚野)に届いている可能性があることを明らかにし、さらに、フィードバックシステム論的手法を用いることで、聴覚野(または体性感覚野)の部位間の動特性を伝達関数とインパルス応答の形として推定した。 以上のアプローチにおいて、定常な脳磁図データや原子炉中性子数ゆらぎの度数分布がガウス性の確保の上で、複雑系として脳磁図データにとどまらず、原子炉プラントの出力データでも有効にフィードバックシステム論的手法を適用できた。
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