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ギガリングクラスタによるロックフリー共有メモリシステムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14580371
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 計算機科学
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

岩田 彰  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (10093098)

研究分担者 黒柳 奨  名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (10283475)
松尾 啓志  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00219396)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード計算機クラスタ / 並列処理 / 分散共有メモリ / ネットワーククラスタ / 並列プログラム / クラスター型計算
研究概要

近年、計算機の低価格が進み、多数の計算機を集めて、並列処理を行うクラスタ型並列計算機を用意に構築できるようになった。しかし、PCクラスタのような分散メモリ上での、並列プログラム作成には、ネットワークプログラミングや排他制御の知識が必要となる。そめため容易な並列プログラム開発を可能となるため、さまざまな分散共有メモリに関する研究が従来より行われている。
本研究では、従来のようにプログラム上必要となったデータをオンデマンドでデータを要求するのではなく、(a)高速な通信速度を持つネットワークを利用し、共有メモリ空間をクラスタ内で、常時転送状態とする(b)各計算機は、その時刻に保持している共有メモリ領域を用いて実行することが可能なタスクの実行を行う(c)必要な共有変数を得られず処理(参照、代入)を実行できないタスクは、一時キューに格納し実行可能時まで待つという3つの概念に基づく分散共有メモリを提案した。
提案手法では、大量のデータの移動を行うため、通信環境はGigaEthernetをリング状に結合した構造を用いた。本システムでは、まず共有変数全体を複数のセグメントに分割し、各計算機に分散配置した。その後、共有変数をセグメント単位で、各計算機関を巡回させる。共有変数へのアクセスは、計算機がその時点で保持しているセグメントに対してのみ許し、それ以外のセグメントへのアクセスは当該セグメントの到着を待って行う(遅延実行)。
提案手法の有効性を示すために、C++を用いたランタイムライブラリを作成するとともに、ギガリングクラスタを構築し性能評価を行った。実験環境はCPU : Pentium III x2 (1CPUは転送専用CPUとして用いた)、メモリ512MB、OS Solaris8、GigaEthernet NIC x2で構成される各ノードを2台、4台、8台用いたギガリングクラスタ環境を構築した。サンプルプログラムとして、並列性が高い行列積の計算と、大規模演算の代表例としてFDTD法を用いた電磁界シミュレーションプログラムを用いた。その結果、例えば2048x2048の行列積の計算では、逐次プログラムの実行時間より1.96,3.88.7.67倍(それぞれノード数が2,4,8)、またFDTD法では、1.79,3.06,4.03倍の速度向上が確認できた。またプログラム記述の際には、ほとんど排他制御などの記述が必要ないことも確認した。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 刑部努, 松尾啓志, 岩田彰: "常時転送型分散共有メモリを用いたギガリングクラス他の実現"情報処理学会研究会報告計算機アーキテクチャー. ARC-157. 67-72 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Giga-ring cluster with continuously transmitted distributed shared memory system"Technical report of Information Processing Society of Japan. No. Arc-157. 67-72 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 刑部努, 松尾啓志, 岩田彰: "常時転送型分散共有メモリを用いたギガリングクラスタの実現"情報処理学会研究会報告ハイパフォーマンスコンピューティング. 2004-HPC-97(12). 67-72 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 明石健太郎, 松尾啓志: "論理スレッドの纏め上げ方式を用いた超軽量スレッド実行(メタスレッド)方式"情報処理学会研究会報告計算機アーキテクチャ. 2003-ARC-152. 13-18 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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