研究概要 |
A)曲線(面),面構造に関する研究 今日,ゲームやアニメ作品等で存在する2次元キャラクターを3次元CGや立体造形(フィギュアと呼ぶ)する傾向にある.人の顔を立体造形する技術の需要は増加傾向にあるが,その造形様式は漠然と存在している. そこで本研究では人の顔を表した造形物の中より日本人形,フィギュアおよびリカちゃん人形に着目し,これらを事例として取り上げ,3次元モデルと2次元画像の輪郭線の関係性を調査と事例に基づくキャラクターデザイン支援システムの作成を目的とした.まず,人形の顔の造形にはどのような相違があり,またどのように人の顔を抽象化しているかを明らかにした.次に,日本人形と浮世絵,フィギュアと2次元アニメキャラクターの顔の輪郭線の関係性を調査した.さらに,得られた人形の特徴を用いて,ある任意の人の顔の特徴を付加した人形の顔の断面線を出力するデザイン支援システムを作成した. B)システムの推論部に関する研究 自動車の印象に対して,その設計において最も重要である最適なコンフィギュレーション項目を抽出する逆問題を解くことは,従来からいくつかの研究において行われてきた.このような感性に関する問題を扱うためには非線形問題を解く必要がある.しかし,非線形問題を扱うことができるラフ集合を用いた研究例は少ない. そこで,本研究ではこの逆問題を解くための手法としてラフ集合を適用した.また,本研究ではラフ集合を使用することにより非線形最適解の特徴の明確化と,実験計画法による線形最適解と非線形最適解の比較を目的とした.具体的には,C.I.値の高い決定ルール条件部と実験計画法による主効果の値の高い属性値を比較した.さらに,両方の解の特徴を考察し,それぞれの特徴を明らかにすることができた.最後に,両方の最適解の視覚化によりデザイン支援を行うシステムを開発した.
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