研究概要 |
本研究では,異機種が混在したサーバ群構成に基づくWebコンテンツの自動生成や配信制御に関連した研究を実施し,以下に列挙する研究成果を得た. (1)オンライン・ハイパーメディアとして重要と考えられるSMIL文書について,ネットワークを介して遠隔地に離れたユーザが協同編集作業することを可能とした作業環境のプロトタイプを試作した. (2)XML文書におけるハイパーリンクの相互参照一貫性を検査し,それを自動的に維持する機構に関する基本的部分の設計とプロトタイプ実装を行った. (3)XML文書が保持する情報の意味的一貫性制約を表現する機構を提案し,その基本部分の設計と試作プロトタイプシステムの実装を行った.作成したプロトタイプシステムでは,XML文書が各種タグ情報として保持している種々の情報間の意味的一貫性をSDICと呼ぶ宣言的表現式としてデータベースに格納し,これに基づいて与えられたXML文書の意味的整合性を検査するようになっている. (4)携帯電話を代表とする小型端末装置において提供されつつあるQRコード処理機能の活用方式として,学校教育における出席集計管理システムを実装した.このシステムでは,携帯電話にiAppliと呼ばれるJavaクライアントプログラムをダウンロードしておき,机上に貼付されたQRコードを認識させた結果をhttp通信でサーバに送信することで,授業出席者とその着座位置を記録する.また,担当教員は管理用Webインターフェイスにより,受講生の出席状況まで視覚的かつ直観的に把握出来る. (5)ネットワーク上でのWebコンテンツのための協調作業環境の基盤として,XML文書に代表されるツリー構造データを共有し、そのツリー構造に対し複数のユーザが同時に編集を行うための並行制御の枠組みの構築を行った.
|