研究課題/領域番号 |
14580555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
今泉 幸子 日本女子大学, 理学部, 助手 (10247091)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 鉛同位対比 / SIMS / LA / ICP-MS / 環境鉛 / 動態解析 / 大気粉塵 / 直接測定 / 鉛同位体比 / 環境試料の直接分析 |
研究概要 |
多岐にわたる発生源をもつ環境鉛の動態が注目されているが、鉛の動態解析において鉛同位体組成が有用な標識となっている。そこで本研究では正確で迅速な鉛同位体比測定法として、環境試料を固体状態のままで同位体比測定を行うために、SIMS及びLA/ICP-MSによる鉛同位体比測定法の開発を目的とした。当該期間では主に大気粉塵中の直接鉛同位体比測定法の開発を検討した。まずペレット状試料の測定について検討した。環境標準試料であるNIST1648都市浮遊粉塵あるいはNIESNo.2地底質、No.8自動車排出粒子などは粉末状なので加圧成形してペレット試料を調製した。またSIMS及びLA/ICP-MS測定により鉛同位体比を求める場合、測定値の規格化が必要である。規格化にはNIST981Leadより調製した硫化鉛(STD硫化鉛)を用いた。ペレット状の環境標準試料について、SIMS及びLA/ICP-MSにより鉛同位体比測定を行ったところ、精度の高い測定が可能であり既知の値ともよく一致した。大気粉塵をエアサンプラーで採集すると大気粉塵はフィルター上に吸着するのでフィルター状のままでの測定について検討した。規格用標準物質も実試料の形状と類似していることが望ましいので、NIST981より調製した硝酸鉛をしみ込ませたフィルターと硫化鉛を付着させたフィルターの2種類の標準物質を作成した。一方、NIST1648都市浮遊粉塵をフィルターに付着させモデル試料とした。2種類の標準物質を用いてそれぞれ鉛同位体比測定を行ったところ、精度の高い測定が可能であり既知の値ともよく一致した。本法による標準物質の調製及び測定が妥当であることが分かったので、実際にサンプリングした試料について鉛同位体比を求めたところ、バラツキが大きかったが、フィルター状のままでの鉛同位体比測定の可能性を見出せた。
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