研究課題/領域番号 |
14580595
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小倉 剛 琉球大学, 農学部, 助手 (10284960)
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研究分担者 |
石井 信夫 東京女子大学, 文理学部, 教授 (80385377)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | マングース / 駆除 / 移動阻止 / 沖縄島 / 外来種 / 誘引 / 動物由来感染症 / 根絶 / 捕獲 / グランドルアー / 外来動物 / 移入動物 / Herpestes / 捕獲方法 |
研究概要 |
沖縄島におけるマングース対策のにおける効果的な捕獲方法を開発するために、マングースをより誘引する物質やワナの探索、マングースの移動を阻止する物理障壁の開発について検討を行った。また、対策が行われている間にもマングースの分布域は拡大し、マングースによる影響に関して新たな知見が得られる可能性があることから、引き続き、生態系に及ぼす影響と動物由来感染症に関する現状把握に関する検討を実施した。 マングースを誘引する物質の探索では、各種のグランドルアー、糞・尿・肛門傍洞混合物、揮発性脂肪酸などのなかで、揮発性脂肪酸が飼育下のマングースの興味を引く結果を示した。フィールド試験では、揮発性脂肪酸は雌よりも雄を多く誘引し、雄を有意に誘引したか、もしくは雌を忌避させたことが考えられた。ワナの検討では、暗い色(黒)のビニルで覆ったカゴワナは、覆いのないカゴワナよりも有意に高い捕獲数を示し、マングースはより暗い場所に指向性があると考えられた。移動を阻止する物理障壁については、高さ1.2mの金属製縦スリットを主な素材とした金網の上部に30cm幅の平滑板あるいは半円形の金属製返しを取り付けることによって、ほとんどのマングースの移動を阻止できた。 生態系に及ぼす影響では、沖縄島北部地域の384頭を調査した結果、マングースが侵入して間もない地域では、特に爬虫類に高い捕食圧が及んでいることが明らかとなったほか、在来の哺乳類、鳥類、両生類など25種以上の捕食が確認された。動物由来感染症については、30.1%のマングースにおいてレプトスピラ菌が分離された。また、糞便中から寄生虫卵または原虫のオーシストが90.0%(n=140)の割合で検出され、これらは、オーシスト、鞭虫卵、鈎虫卵、回虫卵、肺吸虫卵であった。
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