研究課題/領域番号 |
14580630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
柴垣 芳夫 北里大学, 薬学部, 講師 (90235565)
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研究分担者 |
久武 幸司 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (70271236)
水本 清久 北里大学, 薬学部, 教授 (80092344)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | キャッピング酵素 / キャップ構造 / in vitro転写反応 / リン酸化CTD / 転写開始反応 / Protein phosphorylation |
研究概要 |
(1)キャッピング酵素の転写反応への関与-キャッピングの時期の決定(柴垣) プロモーターの下流にC残基を一定間隔含まないC-less cassetteを持つ鋳型DNAをビオチン化し、アビジンを結合させたマグネチックビーズに固定化し、固定化鋳型DNAを作成した。HeLa細胞核抽出液を用いたin vitro転写系に固定化鋳型DNAを加え、転写開始複合体を形成させた。転写開始複合体を穏和な条件で洗浄して分離後、3'-O-Me-CTP存在下で転写反応を行わせたところ、転写と共役してキャッピングがみられた。そこでキャップの付加の時期をアデノウイルス後期主要プロモーターとヒトポリペプチド鎖伸長因子プロモーターについて調べた結果、いずれのプロモーターにおいても、RNA鎖が18nt伸長した時点でキャップの付加が起こる事を明らかにした。現在、キャップ付加前後において転写伸長複合体にどのような変化が見られるのかウエスタンブロッティングによって解析している。 (2)RNA polymerase IIのリン酸化とキャッピング酵素活性(柴垣,久武) キャッピング酵素とRNA polymerase IIの相互作用を調べる目的で、子牛胸腺より高度に精製したRNA polymerase IIをキャッピング反応系に添加しキャッピング酵素活性に与える影響を調べた結果、CTDをリン酸化していないRNA polymerase IIを添加したのみで、キャッピング効率は約3倍上昇した。さらに、RNA polymerase IIをCTD kinaseの一つであるCAKによってリン酸化すると、リン酸化していないときに比べ約2倍にキャッピング活性が上昇した。このことは、キャッピング酵素が転写の各段階でCTDのリン酸化状態によって活性が制御されている可能性を示唆するものである。現在リン酸化されたRNA polymerase IIの構造を調べるために、変異RNA polymerase IIを作成中である。
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