研究課題/領域番号 |
14580645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
渡辺 琢夫 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (40303268)
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研究分担者 |
竹内 正義 北陸大学, 薬学部, 講師 (20154982)
山本 靖彦 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (20313637)
米倉 秀人 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (80240373)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | advanced glycation endproducts / AGE / RAGE / diabetic angiopathy / MAP kinase / VCAM-1 / esRAGE / life-style related diseases / NF-κB |
研究概要 |
本研究は、糖尿病性血管合併症の発生に重要と考えられている終末糖化産物(AGE, advanced glycation endproducts)とその受容体RAGE(Receptor for AGE)の結合による血管細胞障害のメカニズムについて解明することを目指し、当初計画通りに遂行され、以下の成果を得た。 1.ウシ血清アルブミンをグリセルアルデヒドまたはグリコールアルデヒドとインキュベートして得られた新規AGE分子種-AGE2とAGE3-が細胞表面RAGEと強く結合することを明らかにした。 2.表面プラスモン共鳴法を用いた解析により、AGE2・AGE3結合部位は、いずれもRAGEのアミノ端の免疫グロブリンV領域様ドメイン上に存在することを明らかにした。 3.培養血管内皮細胞を用いた解析により、AGE2・AGE3いずれもERK1・ERK2などのMAPキナーゼ経路を活性化するとともにVCAM-1発現量を増加させることを明らかにした。 4.RAGEノツクアウト糖尿病マウスでは対照糖尿病マウスに比して糖尿病性腎症の進行が有意に抑制されてることを明らかにし、RAGEが糖尿病性腎症に促進的に働いていることを示した。 5.ヒト血管内皮細胞から分泌型RAGE蛋白をコードするcDNAを単離し、esRAGE(endogenous secretory RAGE)と命名した。 6.esRAGEの血管細胞での役割を解析し、esRAGEは細胞外でAGE2・AGE3などのRAGEリガンドを補足することにより、血管保護作用を有することを明らかにした。 7.esRAGE ELISA定量系を開発し、血中esRAGEと生活習慣病罹患との相関を解析することにより、esRAGEが生活習慣病の罹患リスクマーカーとなる可能性を示した。血中esRAGE量の生活習慣病の罹患リスクマーカーとしての臨床応用に関する特許出願を平成16年5月に予定している。
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