研究課題/領域番号 |
14580661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
永田 浩一 愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 室長 (50252143)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Rho / GEF / Plexin / PDZ / Axon guidance / 神経突起 / プレキシン / セマフォリン4D |
研究概要 |
私共は、神経系をはじめ種々の組織に発現するマルチドメイン蛋白質KIAA0380がRho特異的GDP/GTP交換因子(RhoGEF)であることを見出した。KIAA0380の機能解明を目的としてその結合蛋白質をスクリーニングした。実験法としては酵母ツー・ハイブリッド法を用い、KIAA0380と細胞膜蛋白質Plexin-B1が相互作用することを見出したまた、ドメイン解析により、KIAA0380のPDZ領域がPlexin-B1のC末端に結合することが判明した。さらに、Plexin-B1依存性に観察されるRhoの活性化が、KIAA0380の変異体により抑制されることを見出した。Plexinは、神経成長円錐の崩壊神経突起の退縮、がん細胞の増殖と転移、血管新生、臓器の発生、免疫応答等に関与する細胞膜受容体群である。なかでも、Plexin-B1は、神経成長円錐の崩壊・神経突起の退縮を制御すると考えられ、リガンドとしてsemaphorin4D (sema4D)が同定されている。しかし、sema4D/Plexin-B1の下流で機能する分子は殆ど不明である。一方、神経突起の退縮・成長円錐の崩壊にはRhoの活性化によるアクチンの再構成が必要なことが明らかにされているが、このシグナル経路の詳細も未解明である。私共の知見は、Plexin-B1がKIAA0380を直接的に活性化してRhoの機能を制御することにより、神経成長円錐の崩壊・突起の退縮が起こる可能性を示しており、新規のRhoシグナル活性化機構の存在を示唆している。
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