研究課題/領域番号 |
14580665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
清水 俊夫 弘前大学, 理工学部, 教授 (00110750)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 膜貫通タンパク質 / 膜貫通値ポロジー / 構造・機能 / 網羅的分類 / コンセンサス予測法 / バイナリー・トポロジー・パターン / 膜貫通トポロジー進化 / 遺伝子内重複 / 膜貫通トポロジー / 機能分類・同定 / 膜貫通トポロジー類似度 / シグナルペプチド / Binary Topology Pattern / Gタンパク質共役型受容体 / コンセンサス膜貫通トポロジー予測 / トポロジー予測法 / ゲノムスケール解析 / 原核生物ゲノム / シグナル配列 |
研究概要 |
膜貫通(TM)トポロジー予測法の精度向上を目指して、まず、実験的裏付けのあるTMトポロジーデータを文献から抽出し、データベースとして構築した。このデータセットを用いて、既存の予測法の性能評価を実施した。さらに、いくつかの予測法を組み合わせることによって、コンセンサス予測法(ConPred)を工夫し、10%以上の予測精度向上に成功した。同時に、予測対象を20,30%程度に限定することによって予測精度をほぼ100%まで高める方法(ConPred_elite)の開発も行った。 このConPredを87原核ゲノムから得られるTMプロテオームに適用することによって得られたTMタンパク質52,686配列のTMトポロジーの解析から、TMタンパク質のプロテオーム中に占める割合は、ゲノムによらずにほぼ一定、20-30%であることを明らかにした。また、シグナルペプチドを持つTMタンパク質の割合は13%であることも明らかにした。 これらのTMタンパク質の機能とTMトポロジーとは密接な対応関係があることを明らかにし、TMトポロジーをbinary topology patternとして表現し、それを基にTMタンパク質の機能分類・同定を行う方法の開発を行った。この方法を真核ゲノムのTMプロテオームに適用することによって、GPCRの網羅的分類・同定を行い、新規GPCR遺伝子を多数発見した。 また、TMタンパク質機能・構造のレパートリー拡大の進化的プロセスの解明に向けて、遺伝子内重複によるTMトポロジー進化について調べた。遺伝子内重複があったかどうかは、配列内での部分配列類似性比較によって行った。8、10、12本型のTMタンパク質の多くは、4、5、6本型のTMタンパク質からの「2倍体型」重複によって進化したものであることを見いだした。また、6本型のTMタンパク質は、2本型のものが2回重複を繰り返すことによるもの、3本型からの「2倍体型」重複によるもの、4本型から2本分重複することによるものなど、いくつかの進化的パスウェイから生じたものであることも明らかにした。
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