研究課題/領域番号 |
14580681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
北川 元生 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40262026)
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研究分担者 |
張ヶ谷 健一 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40101894)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Notchシグナル伝達系 / Mastermind / 細胞内シグナル伝達 / 転写因子 / 糖タンパク質 / フコース / リガンド-受容体相互作用 / Delta / Neurotic / リガンドー受容体相互作用 / Fringe |
研究概要 |
以前ショウジョウバエMastermind (Mam)のヒト相同体として同定したhMam-1と、30%、20%の相同性をもつヒトタンパク質hMam-2、hMam-3を新たに同定した。hMam-2は限局した組織で発現していたのに対し、hMam-3はhMam-1同様多くの組織で発現がみられた。hMam-2、hMam-3はhMam-1と同様、1)4種すべてのNotch細胞内ドメイン(NICD)およびRBP-Jと複合体を形成して標的プロモーターに結合する。2)MCD、RBP-Jそれぞれ単独とは結合せず、これら両者が存在してはじめて複合体へ参加し、これを安定化する。さらに全4種のNICDの発現による転写活性化を全3種のMamが増強したが、Notch3、とNotch4による転写活性化はhMam-2がより強く増強した。以上よりMamは哺乳動物において類似の機能を持った3つの要素からなるファミリーを形成しており、Notchシグナルの強度に多様性をもたらしている可能性が考えられた。 Neurotic (Nti)は、ショウジョウバエで見いだされた新しいNotchシグナル伝達系の必須の要素であり哺乳動物のO-フコース転移酵素と相同性を有する。Notch細胞外ドメインはO-フコシル化しており、このフコースにFringe (hg)がGlcNAcを付加するとNotchとそのリガンドDeltaとの親和性が増強することが知られていた。培養細胞において、Ntiの発現を阻害するとNotchとDeltaの結合が消失した。さらにNtiとFngの共発現の結果この親和性が大きく増強した。とれらの操作時、Notchの細胞膜上での発現に変化がなかった。以上よりNotchのフコシル化がリガンドとの物理的会合に必須であること、Notchの糖鎖修飾がリガンドとの親和性を変化させることでシグナル強度を調節する可能性が考えられた。
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