研究課題/領域番号 |
14580690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴崎 芳一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任教授) (80196419)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 小胞輸送 / アクチン / エンドサイトーシス / イノシトール / リン酸化酵素 / 細胞骨格 / キナーゼ / PHドメイン / 低分子量G蛋白 / GFP / PIP2 |
研究概要 |
1.膜イノシトールとイノシトールリン酸化酵素 細胞内小胞輸送において小胞膜を構成する分子と同時に、それらと相互作用する細胞質分子が重要である。本研究では膜のイノシトール脂質、そして細胞質のリン酸化酵素(PIP5K)、アクチン重合複合体を対象に膜インターフェイスにおける相互作用が細胞内小胞などにどのような作用をおこすか解析した。 2.アクチン重合による細胞内小胞運動 小胞膜に増加したイノシトールは、イノシトール結合ドメインを持つN-WASP (Wiscott-Aldrich syndrome protein)を膜に引き寄せ、これがN-WASPの分子構造変化を起こし、C端に存在するアクチン重合ドメインを活性化させる。そのため小胞の近傍にアクチン重合がおこり、この推進力により前方に押し出され小胞が細胞内を運動する。このとき重合したアクチンは小胞後方に「尾」のように伸びるので「アクチンコメット」と呼ばれている。 3.小胞運動の生細胞可視化 この機構が持つ生理的意義は従来の微小管に沿った細胞内小胞運動と協同で、またある場面では独立に小胞運動を調節しているものと考えられる。この過程をダイナミックに解析するため、生細胞に、GFP誘導体で標識したPIP5Kと別のGFP誘導体で標識したアクチンを導入することにより、そのダイナミックな動態を解析した。 4.展望 生細胞可視化により「小胞」輸送といわれていたものが、実態は多様な形態をしていたことが判明し、その機構解明が次の目標となる。PIP5Kなどの遺伝子欠損動物を用いてアクチン重合の小胞運動がどのように変化するか検討中である。
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