研究課題/領域番号 |
14580691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
後藤 典子 東京大学, 医科学研究所, 講師 (10251448)
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研究分担者 |
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107427)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | FRS2 / ドッキング分子 / FGF / 幹細胞 / Bmp / 胎盤 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
FRS2αノックアウトマウスは、胎生初期E9までに、胎児の前後軸形成がうまくいかないために死亡した。このとき、胎盤の原基であるExEの発達がうまくいかないことが、primarydefectであることがわかった。この時期のExEには、胎盤組織を作る幹細胞trophoblast stem(TS)細胞が存在し、FGF4によって増殖することが知られていたが、我々は、胎盤組織の幹細胞内で活性化するFGF4-FRS2α-Bmp4 pathwayが、胎児の発生に必須の役割を果たすことを明らかにした。さらに、Bmp4遺伝子を含むゲノム断片を用いたルシフェラーゼアッセイより、その5-Hanking regionにFGF4に反応するelementが存在することが示唆され、FGF4は、転写レベルでBmp4の発現を誘導することが明らかになった。 FRS2α Shp2結合部位欠失変異マウスは、胎生致死を示すとともに、眼及び神経組織の発達に強いdefectを示した。レンズ原基でのPax6の発現が変異胎児の眼では低く、FGF-FRS2αシグナリングが眼の発生の最も初期に重要な役割を果たしていることが示唆された。また、E11.L5の胎児脳を分離して、bFGF存在下に培養すると、神経幹細胞が自己複製してneurosphereを形成するが、変異胎児脳由来のneurosphereは、非常に小さく、FRS2αが、胎児神経幹細胞の増殖に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
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