研究課題/領域番号 |
14580740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
片岡 正和 国立大学法人信州大学, 工学部, 助教授 (90332676)
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研究分担者 |
高橋 正身 北里大学, 医学部, 教授 (10318826)
KATAOKA Masakazu Fac. Eng. Shinshu Univ., Asociate Professor (90332676)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Complexin II / 軸策特異的局在 / 神経初代培養細胞 / 可溶性タンパク質 / SNAP-25 / リン酸化 / 遺伝子変異マウス / キメラマウス |
研究概要 |
可溶性タンパク質の前シナプス特異的局在機構 前シナプス部位に存在する可溶性タンパク質、Complexin II(CPX II)の前シナプス部位特異的局在機構解明のため、エピトープタグを付与したCPX IIをラット海馬神経初代培養細胞に導入し、その局在を観察した。局在の偏りを明らかにするため、共焦点レーザー顕微鏡で定量解析用画像を取得した。取得した画像を画像解析ソフトを応用した粒子解析手順を開発して解析し、CPX IIの神経軸策に偏った局在を明らかにした。さらに欠失変異をCPX IIに導入し、軸策に特異的に局在するために必要な領域の限定を行った。また、決定した最小領域をGFP遺伝子と結合し前脳で発現するトランスジェニックマウスを作製した。 シナプス前タンパク質、SNAP-25のリン酸化 SNAREタンパク質であるSNAP-25のSer187位でのリン酸化の機能を明らかにするため、ラット脳内でのリン酸化パターンを調べ、発生依存的にリン酸化が亢進することを見出した。また、in vivoで神経活動が活性化された場合に脱リン酸化方向に平衡が傾くことを明らかにした。リン酸化のSNARE複合体形成への影響を免疫沈降法、定量的ブロット法を用いて解析し、SNAP-25のリン酸化によってSNARE複合体の形成が増強されることを明らかにした。さらに遺伝子変異マウスの作成にも着手し、キメラマウスを介してSer187位がAlaに置換されたヘテロマウスを2ライン得た。得られた変異マウスを掛け合わせ、ある発生時期に特殊な表現形によって一部のマウスが死亡する事、半数のホモマウスが胎生致死になっていると考えられる結果を得た。またこれらの変異マウスでは確かにSNAP-25の発現は見られるが、リン酸化が見られないこと、RNAレベルでも確かに変異遺伝子座が存在していることを確認した。
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