研究課題/領域番号 |
14580749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
馬場 広子 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40271499)
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研究分担者 |
林 明子 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (90232090)
山口 宜秀 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50311832)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 電位依存性ナトリウムチャネル / ランビエ絞輪 / ミエリン / 有髄神経 / シュワン細胞 / スルファチド / オリゴデンドロサイト / 電位依存性カリウムチャネル / サルファチド |
研究概要 |
有髄神経における電位依存性イオンチャネルの特徴的な局在化の分子機構を明らかにする目的で、平成14年度から15年度の間に以下の点を明らかにした。1)免疫沈降法を用いてミエリン-軸索間結合(paranodal junction : PJ)の形成に関与するミエリンタンパクCD9と複合体を形成するタンパク質の解析を行った。結果CD9はCD81以外にβ-integrinやclaudin1、MOGなどの膜タンパク質とも複合体を形成しPJ形成に重要であることを示した。2)スルファチド欠損マウス(CST KO)では1つのミエリン糖脂質の欠損に伴ってPJの形成不全が生じ、中枢神経系軸索上イオンチャネルの局在化消失やサブタイプの異常がみられ、Nav1.2からNav1.6へのサブタイプへの完全な変換にPJ形成が重要である事を示した。3)CST KOマウスの末梢神経系ではPJ形成不全を来すにもかかわらず、軸索上チャネルの局在化は消失せず、サブタイプも正常である。そこで、末梢神経系のランビエ絞輪に特有なシュワン細胞微繊毛について調べたところ、スルファチド欠損マウスでも変化はなかった。PJ形成はランビエ紋輪部でのNav1.6維持に重要であり、その重要性は中枢と末梢神経系では異なる可能性が示唆された。以上のことから、中枢神経系の軸索上イオンチャネルのサブタイプ変換や局在化にはPJが重要であり、末梢神経系では微絨毛が関与することが明らかになった。今回明らかにしたCD9に結合する分子や微絨毛に存在する分子の機能を解析することでチャネルの局在化の分子機構を明らかにすることが可能であると考える。
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