研究課題/領域番号 |
14580809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三好 浩稔 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70292547)
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研究分担者 |
大川 敬子 (鎮西 敬子(大川)) 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (30251052)
大島 宣雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50015971)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 肝細胞 / 胎仔肝臓細胞 / シグナル分子 / 三次元培養 / 灌流培養 / 多孔質樹脂 / 充填層型リアクター / ティッシュ・エンジニアリング / ブタ胎仔肝臓細胞 |
研究概要 |
本研究では、培養系内で分化させた胎仔肝臓細胞をバイオ人工肝臓に応用することを目的として、多孔質のpolyvinyl formal(PVF)樹脂を担体とする胎仔肝臓細胞の三次元培養を行った。細胞の分化・増殖に及ぼすサイトカインなどのシグナル分子の影響について検討するとともに、この担体を充填した充填層型リアクターを用いた胎仔肝臓細胞の灌流培養を行い、細胞数や活性の維持に及ぼす灌流速度の影響について検討した。 まず充填層型リアクターを用いた灌流培養については、マウス胎仔肝臓細胞は培地の灌流速度の影響を受けやすく、細胞数や活性は灌流培養時には急激に低下したのに対して、ブタ胎仔肝臓細胞は流れに対して安定であり、活性は1ヶ月以上安定に保たれた。この結果から、ブタ胎仔肝臓細胞を用いたバイオ人工肝臓を開発できる可能性が示唆された。 次に、フローチャンバーを用いて成熟ラット肝細胞の単層培養系における灌流培養を行い、培地の流れが細胞の機能や形態の変化に及ぼす影響について検討した。その結果、流れを加えることにより細胞は三次元的な構造を再構築し、生体内に近い形態をとることがわかった。 一方、三次元培養したマウス胎仔肝臓細胞の分化や増殖に及ぼすシグナル分子の影響についても検討した。シグナル分子として、oncostatin M(OSM)、epidermal growth factor(EGF)、dimethyl sulfoxide(DMSO)などの因子を培地に添加し、胎仔肝臓細胞の細胞数や肝特異的機能について検討した。その結果、これらの因子は胎仔肝細胞の分化に効果があり、さらにこれらの因子を添加する時期を調節することで、より効率的に細胞を分化させられることがわかった。
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