研究課題/領域番号 |
14592002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田畑 仁 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00263319)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 強誘電体 / 強磁性体 / 人工格子 / ペロブスカイト / レーザーMBE / メモリ素子 / 機能調和材料 / 脳型素子 / 悩型素子 |
研究概要 |
生体は、外部からの情報(光、音、圧力等)を五感を通して検出し、その情報は、電気信号と化学反応の形で中枢へと情報が伝達される。そこで、認識・判断が下されたあと、記憶という形で統合保存される。本研究の目的は、有機/無機複合界面を有する機能調和人工格子を形成し、外部からの情報(例えば光情報)が、双極子分極→格子歪み→スピン状態→電気伝導と、様々な物理量に形を変換されて伝達する、新しい組織化構造を構築することにある。さらに、その組織化構造が生み出す新機能により、物質創成の立場から生体の持つ「認識」→「伝達」→「記憶」の諸機能の模倣を試みた。まず、代表的な五感である"視覚"の模倣を目指し、可視域に優れた吸収特性をもち、高効率な光伝導特性を有する有機光電変換物質として、CuPcを選定し、さらに"脳"のメモリ機能を双極子あるいはスピンによる記録物質として、強誘電体BaTiO_3、磁性半導体(La, Sr)MnO_3を選定し、これらのヘテロ構造形成に成功した。 さらに、生体中の神経伝達系であるシナプス情報伝達系と同じ、アルゴリズムが理論的に保証されているグラス材料を研究対象として、スピネル型フェライトを選定し、物質設計により室温動作するスピン(クラスター)グラス材料用の合成に成功した。また、双極子グラスともいうべき強誘電体リラクサー材料において秩序-無秩序人工格子のアプローチにより、室温動作するBaTiO_3-BaZrO_3系リラクサーの合成にも併せて成功した。これは、Pbを含まない点からも環境負荷の少ない有望なメモリ材料であることが期待される。
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