研究課題/領域番号 |
14594010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 佐賀大学 (2004) 佐賀大学(医学部) (2002-2003) |
研究代表者 |
斉藤 ひさ子 佐賀大学, 医学部, 教授 (60117116)
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研究分担者 |
石山 さゆり 佐賀大学, 医学部, 講師 (80336122)
篠崎 克子 佐賀大学, 医学部, 講師 (30331010)
服部 佳代子 佐賀大学, 医学部, 助手 (00315194)
中嶋 かつヱ (中嶋 カツヱ) 久留米大学, 医学部, 助教授 (10279234)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 閉経 / 更年期女性 / 性行動 / 心理社会的変数 |
研究概要 |
本研究の目的は、わが国における女性の閉経に伴う性行動の変化を、心理社会的要因との関連性から探り明らかにすることで、閉経後30年以上の平均余命期間を過ごす女性の性に関するニーズを明らかにし、セクシャル・ヘルス・プロモーションの方向性を検討することである。閉経時の性行動の実態を質問紙調査で明らかにするとともに、影響を及ぼす心理社会的変数を分析した。 44歳から56歳までの女性137名を対象に、【性行動への能動性】【他者とのつながりの広がり】【自己信頼】【性的興奮の強さ】という4つ下位尺度をもつ、更年期におけるセクシュアリティ尺度を用い性行動の実態を調査した。その結果、対象の約半数は性的欲求が薄れており、性交に消極的で、回数も減少していた。また、性交に集中できないなど性行為に支障をきたしているものも少なくなかった。しかし、80%の女性は他者との触れ合いに抵抗はなく、陰部の臭気や膣のただれなど身体的問題の訴えは少なかった。友人との関係性に変化は少なく、パートナーは自分を理解していると認識していた。その一方、他者と比較して自分が劣っていると認識しているものが半数認められた。対象の半数は男性に性的魅力を感じており、オーガスムを得ることが可能であった。閉経前群86名と閉経後群51名の比較では、全体得点及び【性行動への能動性】因子、【性的興奮の強さ】因子について、閉経前より閉経後における性行動への変化が有意に認められた(p<0.05)。 性行動に影響を及ぼす変数として、身体的要因である更年期症状(SMI)および、心理社会的要因としての夫婦の親密性が影響していることが明らかになった。 今回の調査結果より、閉経前における女性を対象としたセクシャル・ヘルス・プロモーションの必要性と課題が明らかになった。夫婦を対象とした性的なQOLの充実を図るケアの検討が求められる。
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