研究課題
基盤研究(C)
(1)ミゾガシラシロアリ科の宿主の系統推定ミゾガシラシロアリ科の各属および近縁な2科の代表属のCOI, COII,16SrRNA遺伝子の配列を決定した。合計2120bpsの配列情報からミゾガシラシロアリ科の系統を最節約法を用いて推定した。(2)宿主シロアリと共生生物の系統比較Pseudotrichonympha属の原生生物の16SrRNA遺伝子の全長を配列決定した。推定された系統樹は宿主であるミゾガシラシロアリ科の系統樹の樹形とほぼ一致し、宿主と原生生物は共種分化の過程を経ていると考えられる。ただし例外的に樹形が大きく異なる部分が見出された。またヤマトシロアリ属の宿主とそのTeranympha属の原生生物に関しても系統比較を行った。共種分化が推定されたが、例外的に両者の系統が一致しない個体群もみられた。(3)原生生物群集の進化と多様化過程の推定ミゾガシラシロアリ科を主対象に各原生生物属の有無の最節約的配置を行い、群集の多様化が生じた祖先系統と、水平感染の生じた箇所を推定した。(4)飼育実験による共生原生生物群集の操作実験ヤマトシロアリの個体数を操作し、3ヶ月飼育実験を行った。宿主個体数の減少は種数と多様性を有意に減少させたが、原生生物個体数への効果は原生生物の種によって大きく異なっていた。(5)原生生物個体間の遺伝的変異の検出Teranympha属共生鞭毛虫の個体間、地域個体群間の遺伝的変異を、SSUrRNA遺伝子について調べた。山口のR.kanmonensisと愛知のR.speratusの個体群では、他の個体群と比較して配列の変異割合が約10倍程度高いことが明らかになった。原生生物は単為生殖のみを行うことでlineage sortingの影響を受けていると思われる。(6)宿主シロアリの繁殖様式ヤマトシロアリ・カンモンシロアリの繁殖様式に関して野外調査と実験を行い、近親交配とコロニー融合の可能性を示した。
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