研究課題/領域番号 |
14603001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大村 泉 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50137395)
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研究分担者 |
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (20166531)
宮川 彰 東京都立大学, 経済学部, 教授 (20128581)
窪 俊一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50161659)
大野 節夫 同志社大学, 経済学部, 教授 (00066292)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | マルクス / エンゲルス / MEGA^2 / デジタル化 / エンゲルス草稿 / 手沢本 / 『資本論』 / IT活用要項 |
研究概要 |
『資本論』第2巻(初版:1885年)、第3巻(初版:1894年)はエンゲルスによってマルクスの遺稿から編集された。この編集でエンゲルスは真実マルクスの遺志に従ったのか?1990年以前、モスクワ及びベルリンの旧マルクス=レーニン主義研究所は、両者に本質的な相違は存在しないという立場を取った。この評価は妥当か?これが『資本論』段階のマルクス/エンゲルス問題であり、内外のマルクス/エンゲルス研究者が最も大きな関心をよせている問題の1つである。この問題を最新のIT技術を用いて解明するために、本企画調査ではベルリン=ブランデンブルク科学アカデミー(ベルリン)のスタッフを招聘し、2002年11月26-28日には、同志社リトリートセンターで国際専門家会議(国際MEGA^2コロキウム)を、同年11月30日には立教大学で国際シンポジウム(国際協力によるMEGA^2編集)を開催した。 会議の焦点は2つの要項、すなわち(1)『資本論』第2,3巻とマルクス草稿との対応関係・乖離を最新のIT技術を駆使して解明するための「対応・乖離一覧作成要項」、(2)既刊MEGA^2収録関連草稿のデジタル化を効果的に進めるための「デジタルテキスト作成要項」の策定にあった。前者については、『資本論』第2部エンゲルス編集原稿とマルクス草稿との関連で、詳細かつ具体的なサンプル提示と併せて要項骨格が確定した。後者については、マルクス/エンゲルス草稿や手沢本の書き込みとの関連をどうするかが議論となり、草稿では『資本論』第2部草稿I(MEGA^2II/4.1)との関連で、手沢本では東北大学附属図書館所蔵『哲学の貧困』マルクス手沢本との関連で試作デジタル版の提示と併せて要項骨格が確定した。専門家会議は、研究代表者が研究分担者、海外共同研究者と共同で作成したDiskussionspapier zum internationalen MEGA^2-Kolloquium vom 26.-28. November 2002、に基づいて行われ、シンポジウムではこの専門家会議の骨子が紹介された。両会議の成果は大村泉他7名による「日本人研究者によるMEGA^2編集」(『研究年報経済学』第64巻第4号、2003年3月)で詳しく報告した。
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