研究分担者 |
宇治 進也 物質材料研究機構, ナノマテリアル研究所, 主席研究員
齋藤 一弥 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30195979)
阿竹 徹 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (30028229)
中澤 康浩 東京工業大学, 大学院・理工学研究所, 助教授 (60222163)
川路 均 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (10214644)
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研究概要 |
本企画調査はこれまでのミクロ熱測定技術を批判的に検討するとともに,近年の科学技術の発展による新しい可能性を全面的に考慮したナノカロリメトリーの開発とその学問的意義を解明することを目的とした.開発の意義(徂徠)と発展性(阿竹),および材料科学における位置づけと熱力学データベースの構築における役割(横川)について調査と全体討論を行い,その重要性を確認した.従来の代表的熱容量測定技法である断熱法(宮崎),緩和法(中澤),交流加熱(AC)法(齋藤),連続加熱法(山村)について現状をまとめるとともに,ナノカロリメトリーに展開するに当たっての利点・問題点を整理した.種々の測定技法の極限環境下での応用可能性(宇治)および高温(重松)での応用に当たっての利点・問題点を整理した.量子カロリメトリーについても調査を行った(川路).ナノカロリメトリーの要素技術となる可能性のあるペルティエ法(熱電加熱法)(川路)および微細加工(山村)について調査を行った.また,コンピュータ利用(花屋)に関しても問題点と可能性を整理した.また,AC法温度波解析に注目しつつナノカロリメトリー局所分析の可能性を検討した(森川).2回の研究会と熱測定討論会場(分担者12名中11名が参加)において意見交換を行い、報告書を取りまとめた.本企画調査の実施課程で,熱力学の適用限界などより基本的な問題点を詳細に検討する必要があることが明らかになったので,基盤研究c企画調査「ナノサーモダイナミクスの構築と展開」を計画し,現在申請中(代表者:阿竹徹)である.
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