研究課題/領域番号 |
14607025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
市原 清志 山口大学, 医学部, 教授 (10144495)
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研究分担者 |
三宅 一徳 順天堂大学, 医学部, 助手 (30190747)
石田 博 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50176195)
北村 聖 東京大学, 医学部, 助教授 (10186265)
西堀 眞弘 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (60189305)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | evidence-based medicine / データベース / 患者・対照研究 / 検査診断マニュアル / 検査診断 / 診断支援システム / EBLM |
研究概要 |
エビデンスに基づく医療の必要性が広く唱えられ、治療効果に関するエビデンスが、無作為割付け臨床試験結果の総合評価から導かれつつある。しかし、検査診断のエビデンスは、患者・対照研究に依存せざるを得ず、疾患・非疾患群の偏りが常に問題となる。このため、文献的に複数の研究の統合を試みても、元データの入手なしに意味のあるエビデンスを導けない。そこで我々は、「汎用的な病態検査データベースの構築と動的な検査診断支援方式の考案」という研究テーマで、従来の方法論の問題を打開する、検査診断エビデンス生成方式を昨年度までに開発した。すなわち、初診・未治療時の症例を疾患別に厳選し、その臨床像と検査所見を詳細にデータベース化(42疾患、計2355例)、任意の臨床所見や検査値の組み合わせが指定されると、それがどの疾患群と類似しているかを、動的に判断する診断支援システムを開発した。しかしそれを多様な病態に適用するには、病型や重症度で症例を動的に絞り込む必要があり、現症例数では不十分で、同データベースの拡大が急務である。そこで本企画調査では、(1)症例収集依頼先の依頼法、(2)施設間バイアス調整法、(3)対象疾患の選定規準、(4)疫学調査データ収集の倫理面の問題を検討した。その結果、(1)症例収集の依頼には、まず既存症例情報を「検査診断マニュアル」の形で編纂し、それを全国の主要大学・病院に配布することで、データベース共同構築の意義を訴える必要があると判断した。すでに、複数の学会でシステムと同書の見本をデモしたところ、大きな反響を得た。(2)測定値の施設間差の調整には、大規模な外部精度管理調査結果を利用することが可能であると判断した。(3)対象疾患は協力施設の事情に会わせ選別、症例抽出規準は専門家と協議し疾患毎に決定する。(4)情報収集は個人を特定出来ない形で行うため、疫学調査に関する厚生労働省の倫理規定に照らし問題ないと判断した。
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