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コミュニケーション場面における視聴覚統合過程を研究するための齧歯類モデルの確立

研究課題

研究課題/領域番号 14651017
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関千葉大学

研究代表者

岡ノ谷 一夫  千葉大学, 文学部, 助教授 (30211121)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードデグー / 視覚 / 聴覚 / 視聴覚統合 / 入れ子 / 認知発達 / 齧歯類 / 入れ子構造 / 音声コミュニケーション / オペラント条件付け / 聴覚曲線 / 音声レパートリー / 求愛の歌
研究概要

南米ペール産の齧歯類デグーは、昼行性で両親と子供、それに血縁のない「いそうろう」を交えた「拡張家族」を作って生活する。デグーは昼行性で、視覚聴覚あわせもった次元でコミュニケーションしていると考えられる。デグーは最低でも10種の発声信号を有し、尾でさまざまな形をつくり感情を表現すると言われている。私たちはこの動物がほ乳類における視聴覚統合を研究するためにふさわしいモデルではないかと考え、研究の可能性を探ることにした。
まず、個々のデグーについて発声行動をオペラントとして餌を得る行動を条件づけしようとした。この条件付けはデグーにとっては難しいものであったようで、訓練完了まで2ヶ月を要した。しかしこの実験の最中で、私たちはきわめて興味深い現象を発見した。条件づけ訓練が続いている間に限って、デグーが自発的に入れ子構造を構成したのである。デグーは飼育施設内の砂浴び容器を基底となるカップとして用い、その中に餌入れを入れ、さらに餌入れの中に遊具である鞠を入れた。この行動は、2つがいのデグー双方が、また、それぞれの雌雄が独立に、また共同して行っていた。入れ子づくり行動を自発するのは、霊長類でもヒトのみである。チンパンジーではこの行動を訓練により引き出すことが出来るが、自発することはない。鳥類では、ヨウムにおいてこの行動が自発し、さらに自発した時期が2語文を発した時期に一致したとされている。デグーにおいても、発声の可塑性を引き出すような訓練と、階層構造を作ろうとした行動とが偶然同時期に観察されたことは興味深い。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naoko Tokimoto, Kazuo Okanoya: "Spontaneous Construction of "Chinese Boxes" by Degus (Octodon degu) : A Rudiment of Recursive Intelligence?"Japanese Journal of Psychology. In press. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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