研究課題/領域番号 |
14653009
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
川越 敏司 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (80272277)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 入札 / 談合 / ランダムカット / ゲーム理論 / 実験経済学 |
研究概要 |
ランダムカット方式を実施している北海道から得た情報を下に、次のようにモデル化を行った。ある地域内で営業する3社(談合グループ)と外部の地域から参入する業者(アウトサイダー)1社との競争を考える。談合グループは事前の話し合いおよび別払いが可能であるが、アウトサイダーはいずれも不可能である。各業者には上限価格である予定価格が入札前に公開される。そこでまず談合グループが話し合い、その後入札を実施、ランダムカットによって1社が排除された上で、残った業者中最低価格を入札した者が落札するものとした。 この状況では、アウトサイダーが存在しない場合は指名競争入札に帰着し、アウトサイダーは存在するがランダムカットがない場合は一般競争に帰着する。このように、各入札方式を互いに比較した。ゲームの均衡は、(a)指名競争入札の場合、談合グループは予定価格を入札して利益を等分、(b)一般競争入札の場合、費用と同価格を入札となるが、(c)ランダムカット方式では純戦略のナッシュ均衡が存在しない。なぜなら、談合グループは、アウトサイダーとの価格競争によって価格を費用近くまで下げるが、十分価格が下がるときは、むしろ予定価格を入札してアウトサイダーが排除されることを期待した方が期待利得が高くなるため、最適な価格が存在しないからである。 上記のモデルにもとづき実験室実験を実施し、落札価格や談合形態の違いについて調べた。実験結果によれば、落札価格は、指名競争入札では予定価格近くにまで上昇するが、一般競争入札では費用近くにまで下落した。また、ランダムカット方式では予定価格での談合と費用近くでの競争が混在したためその中間であった。このように、均衡の不存在が談合グループの行動の混乱として現れることが実験的に確かめられた。また、道南地域の入札データをもとに実証研究を行った結果、先の実験結果を検証することができた。
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