研究課題/領域番号 |
14654007
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊吹山 知義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60011722)
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研究分担者 |
渡部 隆夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30201198)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ベクトル値 / テンソル環 / 保型形式環 / 半整数ウェイト / ボーチャーズ積 / 志村対応 / ヤコービ形式 / ジーゲル保型形式 / ゼータ関数 / 保型形式 / 微分作用素 / ラングランズ予想 / リフティング / 整数論 / ゼータ函数 / 岩堀部分群 / コンパクト実形 |
研究概要 |
今年度は最終年度であるが、保型形式テンソル環という概念の重要性は、低次表現の保型形式の加群構造や志村対応予想その他を通じて、ますますあきらかになったとなったと考える。ベクトル値での保型形式を考えるべき事情は次のような点にも現れている。たとえばRankin-Cohen型の微分作用素は既知のジーゲル保型形式のいくつかの組から新しいジーゲル保型形式を構成する手段である。1変数保型形式に関してならば、2つの組が本質的で他はすべてこれから得られる。多変数ではこれは正しくない。しかしベクトル値の保型形式まで考えれば正しい可能性がある。このような発想で、今年度はRankin-Cohen型作用素の具体形について次数2で3つの組の場合の一般論を研究した。任意のウェイトでの記述にはなっていないが、応用上も理論上も意義があると考える。また、保型形式テンソル環は有限生成ではなく、有限生成な環を考えるには定義の条件を弱めて、弱ジーゲル保型形式とでも言うべきものを考える必要がある。この候補の条件としては、たとえば対角成分に極を許すことが考えられる。極や零点の条件をみるには乗法的構造という点でBorcherds積が相性がよく、Γ_0(N)型の離散群について、Borcherds積の理論、および実例を開発した(青木弘樹との共同研究)。また、昨年度代表者が提唱した志村対応予想を考慮に入れるとベクトル値ジーゲル保型形式の固有値の合同に関するHarder予想は半整数ウェイトの保型形式の合同に帰着することを発見した。これについては実験や証明はまだこれからの課題である。また低いウェイトの保型形式の構造についてもいまだ良く分からない点が多い。しかしいずれにしても萌芽的段階からはっきりした研究プログラムを持つ段階に移行しつつあり、本研究計画の役割を十分果たしたと考えている。
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