研究課題/領域番号 |
14654045
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
畑中 吉治 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (50144530)
|
研究分担者 |
若狭 智嗣 九州大学, 大学院・理学研究院・物理学部門, 助教授 (10311771)
二宮 史郎 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (80304062)
酒見 泰寛 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (90251602)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 高温超電導電磁石 / 電子サイクロトン共鳴 / 偏極イオン源 / ソレノイド磁石 / 交流励磁 / 臨界温度 / 高温超電導 / 電子サイクロトロン共鳴 / 永久磁石材六極磁石 / クライオスタット / プラズマ閉じ込め |
研究概要 |
本研究では、偏極イオン源の高輝度化に高温超電導電磁石を応用するための開発研究を行っている。電子サイクロトロン共鳴(ECR)型電離器を原子線型偏極イオン源に採用することにより、性能向上が期待される。ECRイオン源では、その動作周波数を高くすることにより大強度ビームが得られるが、一方、偏極イオン源では、壁面における減偏極を避けるため電離領域の内径を大きくする必要があり、常電導コイルでは消費電力が大きくなる。高温超電導コイルを用いて、消費電力の低減を目指している。 本年度は、昨年度製作した高温超電導コイルを用いたソレノイド磁石に対し種々の基礎データを取得した。 1.使用した高温超電導線ビスマス2223の全長は360mである。液体冷媒を使わない2段式冷凍機を用いて、冷却及び超電導テストを行った。その結果、冷却開始後25時間で超電導が確認された。転移温度は130Kと線材の性能と同じあり、コイル成型による性能の劣化は観測されなかった。 2.クライオスタットに設置されたソレノイドコイルの到達温度は13Kであり、この温度での臨界電流は200Aと設計値の約2倍の値が得られた。 3.2台のソレノイドを組み合わせたミラー磁場の測定を行い、三次元数値計算とよい一致を得た。永久磁石材による六極磁石と組み合わせ、ECRプラズマ閉じ込め磁場を形成した。 4.通常の低温超電導と比較して、高温超電導線の大きな特徴は動作温度範囲が広いことである。これは、高温超電導電磁石が早い周期の交流励磁への応用可能性を持つことを意味する。本研究で制作したソレノイドを0.25ヘルツ、最大電流(0-100A)で交流励磁テストを行った。5分間の運転で温度上昇は約2Kと、予想以上の結果が得られた。
|