研究課題/領域番号 |
14654051
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
守友 浩 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00283466)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 放射光X線粉末回折 / スピンクロスオーバー錯体 / 動的相転移 / シアノ錯体 / 準安定構造 / スピン・クロスオーバー錯体 |
研究概要 |
・スピンクロスオーバー錯体の光励起定常状態の相転移の発見 - 91Kにおいて、励起光強度の関数として、[Fe(ptz)_6](BF_4)_2の放射光X線粉末回折パターンを測定した。励起光強度が55mW以上になると、第二相が出現することを見出した。この相は光励起された高スピン・サイトが凝縮したものと考えられる。さらに、電子レベルでの精密構造解析に成功し、高温相と第二相の違いを明らかにした。 ・スピンクロスオーバー錯体において高スピン濃度のとびを観測 - [Fe(ptz)_6](BF_4)_2の高スピン濃度を、励起光強度の関数として測定した。励起光強度が閾値(臨界光強度)を超えると、高スピン濃度が不連続に増加した。これは、高スピン濃度が閾値を超えると、その間の相互作用により高スピン・サイトが凝集することを意味する。さらに、励起光強度と高スピン濃度との関係を、Isingモデルで再現した。 ・スピンクロスオーバー錯体の動的相転移の臨界挙動の観測 - Nafion-[Fe(Htrz)_3]膜において、各光強度での緩和時間を系統的に調べた、光強度が臨界値に近づくと、緩和時間が著しく増大した。とれは、温度誘起の相転移の臨界緩和に対応する振る舞いであると考えられる。
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