研究課題/領域番号 |
14654078
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
澁谷 拓郎 京都大学, 防災研究所, 助手 (70187417)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 2000年鳥取県西部地震 / 応力 / 発震機構 / 余震 / absolute stress / 2000 Western Tottori Earthquake / aftershocks |
研究概要 |
2000年鳥取県西部地震(M6.6)の余震の発震機構の回転より絶対応力のレベルを推定する方法を発展させた。国内の大学の協調的な取り組みにより、本震後すぐに50以上の地震計の一時的短期間ネットワークが導入された。この余震域の地震計密集により、高度に集約されたP波の第一運動の発震機構が可能となり、これがこの研究にいかされることとなった。 余震の発震機構には、ある地域での明確な二頂分布があらわれている。発震機構の1つ目は本震とその前の地震活動に似ており、地震に先行する地域的な応力の現れだと理解できる。2つ目の発震機構は時計回りに20〜30度回転している。余震の発震機構の回転は、本震での断層のすべりにより応力フィールドの変化によって起きたと思われる。 この解釈でいくと、次のような方法で鳥取地震に先行する剪断応力のレベルを推定することが可能である。(1)すべり分布の断層モデル(Sekiguchi and Iwata)を用いて、地震による応力の変化(量と方向)を計算することができる。(2)発震機構の回転から、本震の前後の応力の方向性の変化を観測することができる。これらの情報を組み合わせると、地震発生前後の応力の量を算出することが可能である。 結果では、比較的大きなすべりのある場所で地震発生に先行する剪断応力のレベルはおよそ10〜25Mpaである。摩擦係数が0だと仮定するとこのような結果が推定される。摩擦係数を0.7にして計算をしてみても、結果には大きな差はなかった。全体的な結果、鳥取地震以前の地域では絶対応力のレベルはむしろ低いということである。
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