研究課題/領域番号 |
14654110
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
草間 博之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30242100)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 炭素-水素結合活性化 / 遷移金属錯体 / 位置選択性 |
研究概要 |
本研究では、剛直な構造を有するスペーサー部位を介して反応基質を捕捉する部位と炭素-水素結合を切断し得る高活性な遷移金属部位を併せ持つ新規機能性遷移金属錯体を設計・合成し、これにより捕捉された基質の基質活性化部位の近傍に位置する炭素-水素結合のみを選択的に切断することを目的に研究を展開している。昨年度は上記目的を達成するための分子設計とその合成に重点をおいて検討を行い、基質捕捉部位として環状アミンまたは環状ホウ酸を有し、かつ、炭素-水素結合活性化部位としてインデンあるいはフェナントロリン部位をもつ二種類の分子の設計と合成を行った。本年度は、こうして合成した分子を配位子として有するロジウム、イリジウム錯体を調製し、これらの錯体の炭素-水素結合活性化能を調べた。その結果、いずれの配位子を有する錯体も、溶媒量のベンゼンの炭素-水素結合を容易に切断し得ることが明らかとなり、また、反応基質として想定している鎖状分子に関しても錯体に対して少過剰用いるだけで問題なく炭素-水素結合の切断が実現できることを見出した。このように本研究で設計した配位子を有する錯体は十分な炭素-水素結合活性化能を有することを確認できた。しかしながら、今回用いた遷移金属錯体は、各種有機溶剤に対する溶解性がそれほど高くないため、反応の進行と共に不溶性物質を生じ、これら不溶物に反応基質、生成物が取り込まれてしまうという問題があることも明らかとなった。そこで現在は錯体の溶解性を向上させるためにアルキル置換基を適切な位置にもつ多置換フェナントロリン型配位子を新たに設計し、その効率的合成手法の確立を目指して鋭意検討を行っている。本研究課題で得られた成果は目的とする鎖状分子の位置選択的な炭素-水素結合の活性化を実現するための基礎的知見として大変意義のあるものであると考えている。
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