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二次元分子機械“分子虹彩"の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 14654113
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関大阪大学

研究代表者

兼田 隆弘  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50029899)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードメチル化シクロデキストリン / 分子機械 / 自己集合 / 自己会合 / インターロック化合物 / フォトクロミズム / アゾベンゼン誘導体 / 環状2量体 / 環状5量体
研究概要

本研究を実施するにあたり,フォトクロミズムを示す2つのアゾベンゼン骨格をアミド及びエステル結合で連結した完全メチル化α-シクロデキストリン(CD)誘導体を合成する必要があった。平成14年度は研究実績報告書に述べたように,溶解度不足と低収率に悩まされた。今年度は連結するアミド及びエステル結合の様式を逆にして攻める予定であったが,途中で同様な問題に直面した。その頃,思いも掛けず,以下のようなより単純な系で本研究目的を達成できるきっかけを発見したので,その方向に研究をシフトさせた。
新しい系ではアゾベンゼン骨格が1個に減り,環状5量体から2量体へとより単純化された結果,溶解度及び収率が大幅に改善された。すなわち,完全メチル化α-シクロデキストリンモノトシラートと4,4'-ジヒドロキシアゾベンゼンとの反応混合物を4-臭化酪酸エステルで処理して末端フェノール基をエーテル化した。これを加水分解した後,差し違い型2量体へ自己会合する条件下3,5-ジメチルアニリンでエンドキャップすることに成功した。
得られた差し違い型2量体では2つのアゾベンゼン骨格が近接して平行に並んでいる。これに光を照射すると,trans, trans体,trans, cis体,cis, cis体がそれぞれ58,36,6%である平衡混合物を得た。これは加熱すると完全に元に戻った。すなわち,光によるcis, cis体の生成により分子の中央に大きな空孔が出現し,熱でその空孔が完全に閉じる新しい系を構築することが出来た。本研究目標であった"分子虹彩"とは光と熱の関係が逆になっており,"分子気孔"と言うべきであるが,研究の本質は同じであると見なせる。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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