研究課題/領域番号 |
14654120
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60187333)
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研究分担者 |
平岡 秀一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10322538)
田中 健太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (40281589)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 人工DNA / ヌクレオシド / 金属錯体 / 核酸塩基 / 鋳型分子 / 自己組織化 / 塩基配列 / 一本鎖DNA / 自己集積 / オリゴヌクレオチド |
研究概要 |
金属イオン誘起型分子集積のモデルとして、任意の一本鎖鋳型DNAに対して、四つの核酸塩基型ビルディングブロックが、水素結合による塩基対形成と金属錯生成による主鎖形成により相補的に集積する系を構築することを目的とした。具体的には、DNAの主鎖のリン酸ジエステル結合を金属配位結合にし、可逆的に主鎖を形成するシステムを考えた。まず、3'-位と5'-位の水酸基をチオール基に変換したチミジンおよびアデノシンを合成した。天然のチミジンを原料とし、官能基変換を行い、NMR、Mass、X線構造解析などにより、最終化合物の構造を確認した。アデノシン型人工ヌクレオシドの合成は、チミジン型の共通合成中間体を経る塩基交換反応により効率よく行った。鋳型DNAのある場合とない場合の種々の金属イオンとの錯形成をNMRおよび紫外吸収スペクトルなどを用いて検討した。その結果、鋳型DNAのない場合は、金属イオンと人工ヌクレオシドが2:2で安定な錯体を形成するが、配位子交換を経て、オリゴマー構造を形成することがわかってきた。また、鋳型DNAが存在する場合は、核酸塩基間の水素結合形成が確認されたが、まだ、期待している二重鎖構造ができているかどうかは明らかになっていない。また、3'-位と5'-位が同じ単座配位子の場合、3'-位と5'-位の向きを制御することは困難であることがわかった。そこで、3'-位を三座配位子に変換したものを合成し、3'-位と5'-位の配位子が一つの金属イオンに結合できるような人工ヌクレオシドをデザイン・合成した。
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