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擬分子性ペロブスカイト構造をもつ導電性ヨウ化スズ層状物質の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 14654128
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 機能・物性・材料
研究機関北海道大学

研究代表者

稲辺 保  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20168412)

研究分担者 内藤 俊雄  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20227713)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード層状ペロブスカイト化合物 / 結晶構造 / 電気伝導度 / 有機・無機複合化合物 / 有機カチオン
研究概要

平成15年度は、有機カチオンをプロトン付加したトラネキサム酸に絞り、Sn-I系のペロブスカイト層が1〜3層の層状ペロブスカイトについて、構造・導電性の関連を調べた。単純な直鎖アンモニウムと比べ、このカチオンでは層の数の制御が容易で、空気中及び温度変化に対する安定性に優れた結晶が得られ、それらの構造解析に成功した。また、電気伝導度は層の厚みに比例して増加し、3層の化合物では50K付近まで金属的な挙動が観測された。この層の厚みとの相関をより詳しく調べるために、層の厚みが無限大である母体のペロブスカイトについても調べた。通常の結晶成長では小さなものしか得られないが、γ-aminobutiric acidを添加することで一方向に長く成長した結晶ができることを見出し、単結晶を用いた構造・物性研究が初めて行えるようになったことは本研究の重要な成果である。電気伝導度の温度変化を測定したところ、280K付近と110K付近で不連続な飛びが見られ、相転移が起こることが示されたが、電気物性は転移前後で金属的なままであり、5Kまで金属性が維持されることが分かった。室温相は立方晶ペロブスカイトで、最初の転移で正方晶に変化することを明らかにしたが、最低温での相の構造を現在調べている。熱電能ではホール伝導であることが示され、また、その値からキャリア濃度が希薄であることが示唆された。これらの測定結果を先の1〜3層の層状ペロブスカイトの結果と比較すると、層の厚みに伴う物性の変化が連続的であることが分かり、母体のペロブスカイト化合物の電子構造を調べることで層状ペロブスカイトの電子構造を探ることができることが明らかになった。また、前年度に示唆された不純物準位との関連も調べられることから、高伝導性へと変換するドーピングの道も開けると考えている。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Naito: "Molecular hexagonal perovskite : a new type of organic-inorganic hybird conductor"Jurnal of Solid State Chemistory. 176. 243-249 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 雅之: "Structures and Electrical Properties of the Layered Tin-Iodide Perovskite Compounds with Various Organic Cations"Molecular Crystals and Liquid Crystals. 376. 239-244 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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