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再生開始シグナルの同定をめざしたミュータントのパイロットスクリーニング

研究課題

研究課題/領域番号 14654149
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 遺伝
研究機関東京大学

研究代表者

川上 厚志  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00221896)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード再生 / ゼブラフィッシュ / 発生遺伝学 / シグナル伝達 / 鰭 / msx / 再生芽 / 変異体 / 遺伝学 / 半数体
研究概要

無脊椎動物では再生は普遍的な生存戦略であるが、脊椎動物においては魚類や有尾両生類以外では限られた再生能力しか持たない。これまでの再生研究は細胞の脱分化・再分化を伴ういわゆるエピモルフィック再生に主に注目されてきたが、細胞分化する前の幼若な時期でも修復が起こることから、再生には細胞分化が前提となる必然があるか疑問である。この疑問に明確に答えるため、第一にゼブラフィッシュの幼若なひれ原基の修復過程を引き続いて解析した。
受精2日後のゼブラフィッシュのひれ原基は上皮と間充織だけからなるシンプルな構造をもち、これらは切断後3日で完全なサイズを回復し正常な成長へと復帰する。この修復過程では、傷上皮と再生芽の形成を示唆するデータが得られていたが、さらに、傷害によって誘導される細胞分裂が失った部分の細胞を供給することがわかった。これらの再生芽と考えられる細胞は、ひれ部位の正常な成長に関わっている細胞分裂とは明らかに異なっていた。従って、未分化な細胞から成る幼若な組織においても成体と類似の機構によって再生が行われていること、それは正常な成長の繰り返しではないことが示された。また、成体の再生に関与することが示唆されているFGFシグナルが、幼生でも再生特異的に働いていることがわかった。以上から、再生では細胞の分化段階や発生ステージよりはむしろ細胞増殖の誘導調節シグナルが第一に重要な役割を果たしていると考えられる。
さらに、昨年度から進めてきた幼生再生の系を使った変異体スクリーニングは、それぞれの半数体での候補から2倍体個体の作製とスクリーニングを進めた。その結果、7系統について2倍体での表現型を観察でき、それぞれについて系統の確立と表現型の再現性確認を進めている。現在までに4つの系統についてメンデル遺伝に従った劣勢表現型が確認できている。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yabe, T. et al.: "Ogon/Secreted Frizzled functions as a negative feedback regulator of BMP signaling"Development. 130. 2705-2716 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Karlstrom, R.O. et al.: "Genetic analysis of zebrafish gli1 and gli2 reveals divergent requirements for gli genes in vertebrate development"Development. 130. 1549-1564 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Nakano, Y. et al.: "Inactivation of dispatched 1 by the chameleon mutation attenuates Hedgehog signaling in the zebrafish embryo."Developmental Biology. In press. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Sekimizu, K. et al.: "The zebrafish iguana locus encodes Dzip1, a novel zinc finger protein required for proper regulation of hedgehog signaling."Development. In press. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Rolf O.Karlstrom: "Genetic analysis of zebrafish glil and gliz reveals divergent requirements for gli genes in Vertebrate development"Development. (in press).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Masataka Nikaido: "Fused somites is a novel T-box gene required for somite segmentation"Nature Genetics. 31. 195-199 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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