研究課題/領域番号 |
14655137
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
青木 由直 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90001180)
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研究分担者 |
青木 直史 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (80322832)
姜 錫 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70360930)
三橋 龍一 北海道工業大学, 助教授 (90254698)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 2.X次元絵画 / CG技法 / TIP(Tour Into the Picture) / マルチメディア・アート / コンピュータ絵画 / CG絵画 / 絵素の切り出し / コンピュータ・アート / TIP(Tour Into Picture) |
研究概要 |
コンピュータグラフィックス(CG)技法において、3次元モデルを2次元の画面に表示する原理により、2次元と3次元の中間に位置する2.X次元のアートと呼べる、新しいマルチメディア・アート技法を開発した。開発技法で実際に2.X次元アートの作品を制作してみて、評価と考察を行った。開発技法は従来TIP(Tour Into the Picture)と呼ばれているCG技法を参考にしており、1枚の手書きスケッチから擬似3次元画像を制作して表示する技法の開発を進めた。この技法では、絵の中に描き込まれた対象物や景観を切り出して、これに距離情報を付加したキャンバスに貼り付け、絵のモデルの再構成を行う必要がある。従来の方法ではこれを手作業で行っていて、利用上で手間のかかるもので、新しいアートのツールとして定着させるには難点があった。この点を改良して、対象物の切り出しと切り出した画面の抜け跡を背景で埋める作業を半自動化する技法を開発した。その際、表示画面上での切り出し作業や穴埋め作業をペン型のマウス(タブレットPC)で行えるようにして、利用者に使い易いシステムを開発した。視点や視線方向の設定、目の動きの設定、等も画面上のメニューから選べるようにしており、一般の利用者でも容易に使えるようなシステムとして完成させた。このシステム構築に際して、手描きの絵から遠近情報を取り出す方法の考察、アニメーション表示に際しての芸術性,元の2次元絵画とそのアニメーション化による絵画の印象の差異等について考察を行った。将来、この種のアート拡大を検討するため、札幌市内の画廊を借りて、元のスケッチ画とそれから制作した2.X次元画像としてのアニメーションをPCで表示する展示会を催し、見学者から評価を集めた。開発した技法に興味を持った一般の人がかなり居り、新聞記事としても取り上げられて、今後このようなアートの普及に際しての知見を得た。
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