研究課題/領域番号 |
14655161
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 独立行政法人土木研究所 |
研究代表者 |
久田 真 独立行政法人土木研究所, 技術推進本部, 主任研究員 (80238295)
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研究分担者 |
佐伯 竜彦 新潟大学, 工学部, 助教授 (90215575)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 粗粒セメント / 長期耐久性 / 溶脱 / 比表面積 / クリンカー / 高炉スラグ微粉末 |
研究概要 |
本研究課題では、長期間供用しても充分に耐久的で、竣工時と同程度あるいはそれ以上の耐久性を持続可能なコンクリートの製造が可能となる材料あるいは配合条件を提案することを目的とした。 平成15年度においては、平成14年度に試作したセメント6種類(通常の普通ポルトランドセメントならびに高ビーライト系の2種類のセメントクリンカーを、比表面積で3500、2500および2000cm^2/gレベルの3水準に粉砕して製造したもの)を対象とし、水セメント比を変化させてモルタル硬化体を作製し、強度発現性状と六価クロムの溶出挙動について検討を行った。 このほか、比表面積で600、1200、2000cm^2/gおよび3500cm^2/gレベルの4水準に粉砕して製造したセメントを用いた硬化モルタルの強度特性に関する調査を実施し、以下の知見を得た。 (1)比表面積で600、1200および2000cm^2/gレベルのセメントを用いた硬化モルタルの圧縮強度の発現は、水中養生期間5年後も増加傾向にあり、市販セメントよりも高い強度を示した。この結果から、比表面積の小さい粗粒セメントは、現在市販されているセメントよりも長期的な強度発現において優位性を有していることが示唆された。 (2)粗粒セメントの使用方法として、異なる比表面積のセメントを混合することにより、モルタル硬化体の初期強度発現性の遅延を補完できる可能性が見出された。 (3)試作セメントの強度発現は極めて緩やかであり、その原因は市販セメントよりも小さい比表面積にある。したがって、粗粒セメントの耐久性上の優位性を示すには、今後も継続して実験を実施する必要がある。なお、継続実験の必要性は六価クロム溶出に関する検討についても同様である。
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